ブレイクは時間の問題? フェラン・トーレス売却の決定打となった“アカデミー育ちの至宝”

2点目に関与したパルマ― photo/Getty Images

マフレズを思わせるドリブルを見せた

指揮官であるジョゼップ・グアルディオラをはじめトップチーム7名に新型コロナウイルスの陽性反応が出るなど、プレミアの他クラブ同様に起用できない選手が多くなっているマンチェスター・シティ。そんな中でFAカップ3回戦スウィンドン・タウン戦が行われ、4-1で勝利し、次のステージに駒を進めている。

ベンチのほとんどがアカデミーの選手で埋まるなど、トップチームの選手が少ない中での一戦だったが、若手がチームに勢いをもたらしていた。1ゴール1アシストで勝利に貢献したコール・パルマーの活躍は別格だったか。

U-8からクラブでプレイするなど小さな頃から多くの期待を寄せられている同選手は昨季からトップチーム入りすることが増え、着々と出場機会を得ている。特に今季はプレミア開幕前のコミュニティーシールド(レスター・シティ戦)では先発しており、ペップからの信頼の大きさがうかがえる。

そんなパルマーはインサイドハーフの選手だが、トップチームでは偽9番として起用されることが多く、スウィンドン戦では新たに右ウイングとしてピッチに立っていた。偽9番の役割が与えられているゲームでは間で受けることが多く、チャンスメイカーとしての一面を見せていたが、ウイングとして起用されるとリヤド・マフレズのような深い切り返しを見せるドリブラーとして輝いている。

ベルナルド・シウバの先制点から始まったこのゲームだが、起点となったのはパルマーのドリブルであり、見事な突破からアシストを記録している。その後82分には自身でゴールを決めており、19歳にしてFAカップ、カラバオカップ、CLでゴールを決めた選手となった。残すところはプレミアであり、今後に期待だ。

このように素晴らしい活躍を見せたパルマーに対してペップは英『talk SPORT』にて「並外れた選手である」と高く評価している。また、フェラン・トーレスがバルセロナ行きを決めた裏側にはこのパルマーの急成長があったと英『The Athletic』では報じられており、持つポテンシャルの大きさが分かる。

昨季はアカデミー出身のフィル・フォーデンが大ブレイクし、育成機関に力を入れたことがようやく実り始めたシティ。早くもフォーデンに続く2人目のトッププレイヤーが誕生しようとしており、シーズン後半戦はより出場機会を与えられることになりそうだ。

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