最終ラインの大事な戦力が“突然の移籍” ナポリに吹き始めた向かい風

今冬のオリンピアコス移籍が発表されたマノラス photo/Getty Images

バーゲン価格で今冬の母国復帰決定

現時点でこそ怪我人の続出が影響して4位に沈んでいるものの、2021-22シーズンは開幕からセリエAで好調をキープしていたナポリ。しかし、今後の彼らは後半戦に選手のやりくりが難しくなってきそうだ。冬の移籍市場にて、同クラブは最終ラインの大事な戦力を失うこととなってしまった。

その大事な戦力とは、ギリシャ代表DFコスタス・マノラス(30)だ。2019年夏にASローマからナポリに引き抜かれた守備者は、まだ30歳という若さで母国復帰を決断。移籍市場開幕を前にして、今冬オリンピアコスへ移籍することが公式発表されている。正式に移籍が成立するのはマーケットが開いてからとなるが、ナポリにとってショッキングなニュースとなったことは間違いない。

今季はセリエA第3節のユヴェントス戦で失点に直結するミスを犯し、そこからは怪我の影響などもあってアミル・ラフマニに定位置を譲っていたマノラス 。とはいえ、昨季まではカリドゥ・クリバリと共に最終ラインを支えた男は、第3のセンターバックとして重要な戦力と考えられていた。今後は再び最終ラインの層に厚みをもたらしてくれると、彼に期待していた人も少なくなかったはずだ。
加えて、今回のマノラス退団に関しては、その移籍金も話題を呼んでいる。セリエAでもまだ十分にプレイできるほどの実力を持っているはずの同選手だが、今回オリンピアコスがナポリに支払うのはわずか220万〜300万ユーロ(約2億8000万〜3億9600万円)程度だと伊『calciomercato』が伝えている。その年齢もまだ30歳のマノラス。いくら今季出場機会を失っていたとはいえ、この移籍金は破格と言えるだろう。

大事な戦力を失い、加えてそれによる移籍金収入も少ないナポリ。はたして、同クラブは冬の移籍市場でどのようにマノラスの穴を埋めていくのか。スクデットを狙うにあたり、最終ラインのバックアッパーがファン・ジェズスやU-19のダビデ・コスタンツォというのは間違いなく物足りない。ここからナポリがどのように動くは注目だ。

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