テージョ、モントーヤ、ホアキン…… 68歳の名将率いる“ベテラン集団”が見据えるCLの舞台

選手に指示を出すペジェグリーニ photo/Getty Images

リーガでちょっとした旋風巻き起こす

ジョゼ・モウリーニョやジョゼップ・グアルディオラといったビッグネームと比較すると地味だが、欧州で長く活躍してきた指揮官は今も野心を捨てていない。

昨季よりスペインのレアル・ベティスを指揮するマヌエル・ペジェグリーニだ。

今年9月に68歳を迎えたペジェグリーニは指揮官の中でも大ベテランと呼べる年齢だが、今もその手腕は枯れていない。
ベティスは現在リーグ戦で3位につけており、チャンピオンズリーグ出場権獲得へ爆進中なのだ。

ここまでリーグ2位となる282回のタックル、同じくリーグ2位となる228本のシュートを放つチームは実にアグレッシブで、その姿勢はペジェグリーニのチームらしい。

リーガで3番目に高い平均年齢28.8歳のチームには渋いベテランプレイヤーが集まっており、35歳のメキシコ代表MFアンドレス・グアルダード、バルセロナでプレイした30歳のFWクリスティアン・テージョ、DFマルク・バルトラ、マルティン・モントーヤ、同じく30歳のスペイン人MFセルヒオ・カナレス、そして38歳のGKクラウディオ・ブラーボに40歳のFWホアキン・サンチェスと、懐かしさを感じさせる名前がズラリと揃う。

ベティスでは今もホアキンが戦っている photo/Getty Images

ペジェグリーニの手腕はもっと評価されるべき

英『Squawka』は彼らベテラン組をペジェグリーニが上手くまとめていると仕事ぶりを絶賛しており、ベティスはなかなかに侮れない集団だ。他にもポルトガル代表の29歳MFウィリアム・カルバーリョ、現リーガで屈指のレフティーであるフランス人FWナビル・フェキル、現在得点ランク3位の9得点を挙げているFWファンミなど、陣容はなかなか危険だ。

ペジェグリーニは1988年より指導者キャリアをスタートさせ、2004年にようやくビジャレアルの指揮官として欧州へやってきたチリ人監督だ。

ビジャレアルをチャンピオンズリーグへ導いたり、レアル・マドリードで勝ち点96を獲得したり(惜しくも優勝は逃した)、今や2部の中堅クラブとなっているマラガをチャンピオンズリーグ・ベスト8へ導いたり、スペインで見事な結果を残してきた。

さらにその後指揮したマンチェスター・シティではプレミアリーグも制しており、ペジェグリーニの手腕はもっと称賛されるべきだろう。

ただ、レアルでは後任にモウリーニョが就任したり、マンCでもペジェグリーニ在任期間中にグアルディオラ就任がアナウンスされたり、どこか適切な扱いを受けてこなかったところがある。

それでも2年目のベティスを上手くまとめてくるあたりは、さすがと言うべきか。同メディアは68歳まで指導者の第一線で生き残ってきた実力者と再評価しており、中国とウェストハムでは話題にならなかったペジェグリーニの評価が再び上がってきている。

特に相性が良いのか、スペインでの仕事はすべて成功と言っていい。ベティスにも2005-06シーズン以来となるチャンピオンズリーグ出場権のチャンスが見えてきており、大ベテラン指揮官ペジェグリーニが後半戦をどうまとめていくのか楽しみだ(数字は『WhoScored』より)。。

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