“シメオネJr.”に今季再ブレイクの予感 63年ぶりの快挙でラツィオ粉砕

得点ランキングで3位に浮上したシメオネ photo/Getty Images

ラツィオ相手に圧巻の4ゴール

ヴェローナは24日、セリエA第9節でラツィオと対戦し、4-1の勝利を収めた。この強豪クラブ相手に違いを見せつけたのがアルゼンチン人FWジョバンニ・シメオネだ。

現アトレティコ・マドリード監督のディエゴ・シメオネを父に持ち、若いころから注目を集めていた同選手。2016年夏から戦いの舞台を母国から父もプレイした経験のあるイタリアへ移す。そして、2シーズン連続で2桁ゴールを記録(16-17、17-18)するなど、輝きを放ったシーズンもあった。2018年にはアルゼンチン代表デビューも飾っており、かつてはビッグクラブへの移籍も噂されたほどだ。

しかし、シメオネここ数シーズンはやや伸び悩んでおり、思うような結果を残せず、昨季もカリアリで33試合に出場して6ゴールにとどまっていた。こういった状況もあってか、今夏にヴェローナへ移籍することに。ただ、この移籍はシメオネにとって大きな転機となるかもしれない。
第6節の古巣ジェノア戦で移籍を初ゴール、続く第7節のスペツィア戦で2試合連続ゴールを決めて迎えた今節のラツィオ戦。2試合ぶりにスタメンに名を連ねると、30分、36分、62分、後半アディショナルタイムとゴールネットを揺らし、ひとりで全4ゴールを叩き出したのだ。特にペナルティエリア左手前からて思い切って右足を振り抜き、逆のサイドネットへ突き刺したシュートは圧巻。経験豊富な名手ペペ・レイナですら、ただただボールを見送ることしかできなかった。

また、他のゴールシーンでは、もともと自身の持ち味でもあったポジショニングや相手DFとの駆け引きの巧みさも見られた。年齢もまだ26歳と若く、今季の再ブレイクもあるのではないか。そういったことを予感させるほど、この一戦は素晴らしい活躍を見せていた。なお、セリエAで1試合4得点を記録した選手は、ヴェローナ史上2人目。1958年のエマヌエレ・デル・ヴェッキオ氏以来、63年ぶりの快挙だという(データサイト『opta』より)。

ラツィオ戦のゴールにより、セリエAの得点ランキングで一気に3位タイまで浮上したシメオネ。今後の活躍にも目が離せない。

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