森保ジャパンの始まりは面白かった 中島翔哉ら痛すぎた“三銃士”の大失速

中島のドリブルは観衆を魅了した photo/Getty Images

攻撃はエンターテインメント性に溢れていたが……

辛くもオーストラリア代表を撃破し、来年のワールドカップ・カタール大会出場への希望を繋いだ日本代表。しかし、まだ満足できる状況ではない。

2-1で勝利したオーストラリア戦もパフォーマンスが悪かったわけではないが、サポーターを魅了するほどのゲームではなかった。特に攻撃面に関しては地味との印象を抱いているサポーターもいるだろう。

これからの森保ジャパンにアクセントをつけるプレイヤーとして期待したいのは、ポルトガルのポルティモネンセに復帰したFW中島翔哉だ。
森保ジャパン発足当初のサッカーは中島、南野拓実、堂安律が2列目に並び、この三銃士を中心にどんどん仕掛けていくスタイルだった。どちらかといえば、森保ジャパンのサッカーは見ていて楽しいとの評判だったはずだ。

しかしこの三銃士はその後クラブで出番を失い、代表でも揃う機会が減った。特に森保ジャパン発足当初に10番を任された中島の失速はダメージが大きく、攻撃力と同時にエンターテインメント性までダウンしてしまった印象がある。

中島に関してはボールを持ちすぎると指摘されることもあるが、観衆を魅了する特別なアイディアとテクニックを持った選手なのは間違いない。どこか日本人選手らしくないファンタジスタ気質のあるアタッカーで、中島の仕掛けを楽しみに代表戦を見ていたファンも少なくなかったはずだ。

やはり見ていて楽しいサッカーであるかどうかは重要で、それが代表人気に直結するところがある。ただ勝てばいいというわけではない。

同じ最終予選では、4年前のヴァイッド・ハリルホジッチ政権も攻撃が地味で面白味に欠けるとの評価があった。それでは結果が出ても代表人気には繋がらない。

中島はサッカー選手を夢見る子供たちをワクワクさせられる選手なだけに、もう一度代表へ戻ってきてほしい。南野、堂安にもクラブで確固たる地位を築いてほしいところで、三銃士が2列目で躍動する魅惑のアタッキングフットボールの復活に期待したい。

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