窮地を救うJトップクラスのキック 川崎、連覇の鍵は好調な副主将・脇坂? 

副主将としてチームを牽引する脇坂 photo/Getty Images

キックのフィーリングが非常に良い

川崎フロンターレは22日、明治安田生命J1リーグ第32節で鹿島アントラーズと対戦。敵地での戦いに加えて先制点を許す苦しい展開となったが、83分、後半アディショナルと立て続けにゴールを奪い、2-1の逆転勝利を収めた。

主力選手たちの海外挑戦、そして負傷者の続出と、8月に入って以降難しい状況が続いている川崎。第26節アビスパ福岡戦で今季初黒星を喫したり、他のコンペティションで敗退を喫したりもした。しかし、それでもチーム総力戦で粘り強い戦いを見せており、リーグ戦では連覇へ向けてこれで3連勝。2位横浜F・マリノスとの勝ち点差を再び「7」まで広げている。

そんなチームを牽引しているのが、副キャプテンのMF脇坂泰斗だ。前節の徳島ヴォルティス戦では、正確なキックで1ゴール1アシストを記録していた同選手。徳島戦後には「ここ最近、キックのフィーリングが非常に良い。思ったところに蹴れているので、自信を持ってスカウティング通りに蹴れている」と明かしていた。
そして、今回の鹿島戦でもその武器を遺憾なく発揮。脇坂は67分から途中投入されると、83分にFKからピンポイントクロスをゴール前のMF山村和也へ送り、反撃の狼煙をあげる貴重な同点ゴールをアシスト。交代直後の“たったワンプレイ”でヘディング弾を沈めて見せた山村もさすがだが、このゴールは脇坂の正確なクロスがあったこそだろう。同点ゴールを決めた山村も試合後のインタビューで「最近、(脇坂)泰斗とフィーリングが合っている。良いボールを蹴ってくれているので、そこに入り込むだけでした」と振り返っていた。

脇坂のキックの精度は、今やJリーグでもトップクラスだ。さらにこの一戦では、攻撃の中継役やボール運びなどでも存在感を発揮しており、調子の良さもうかがえた。今季のJ1も残すところ10試合を切ったが、苦しい状況・展開の中でも1本のキックで流れを変えることのできる脇坂が、連覇へ向けてより一層激しさが増すであろう終盤戦のキーマンとなるかもしれない。

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