カタールW杯では攻撃陣の中心に “18歳”がドイツ代表を支配する日は遠くない

ドイツ代表でも存在感を発揮し始めているムシアラ photo/Getty Images

実力を示すバイエルンの自信作

今夏のEURO2020でこそあまり出番はなかったものの、来年開催されるカタールW杯ではこの若者がドイツ代表の攻撃陣を牽引することになるのか。そんなことを思わせるほど、今回の代表ウィークで急激にドイツ代表における評価を高めているのがMFジャマル・ムシアラ(18)だ。

所属するバイエルン・ミュンヘンでも一気に存在感を高め、2020年6月のデビューから瞬く間にチームの主力へと成り上がったムシアラ。独特なリズムのドリブルと視野の広さを活かしたパスセンスを武器に、この18歳はアッという間に相手のディフェンスラインを攻略する。

そして、その技術をナショナルチームでも存分に披露してみせたのが、現地時間2日に行われたW杯予選のリヒテンシュタイン代表戦だ。この試合に先発出場を果たしたムシアラは、41分に左サイドから巧みなドリブルを駆使してFWティモ・ヴェルナーの得点をアシスト。ダブルタッチを駆使したトリッキーなカットインもさることながら、密集地帯のなか走り込んだヴェルナーに「ここしかない」というタイミングで供給したラストパスも見事だった。このアシストを見て、改めてこの若者が“本物”であると感じたファンは多いはずだ。
60分からのプレイとなったが、続くアルメニア代表戦でも投入後すぐにパスを受ける際のタッチひとつで相手をかわし、ビッグチャンスの起点となったムシアラ。豊富なアイデアと確かな技術を備えた18歳は、うまくいけば1年半後に攻撃陣の中心となることも可能だろう。実際、この2試合でそうなるビジョンは見えたと言っていい。

「ジャマルはこの半年で一気に突き抜けたと思うよ。素晴らしい才能を備えているし、彼には大きな未来がある。一緒にプレイするのはとても気分がいいよ。とても18歳とは思えないほど、ジャマルは周囲がよく見えているんだ。他の選手は彼のことをお手本にしないとね」(独『Sport 1』より)

リヒテンシュタイン代表戦でムシアラに得点をアシストしてもらったヴェルナーも、ドイツ代表が抱える18歳のタレントについてはこのように語っている。チーム内でもその実力が認められつつあるマンシャフトの若きテクニシャン。はたして、残り1年半でムシアラはどこまでドイツ代表で重要な存在となることができるか。その成長が楽しみだ。

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