レイソルに加わった“オフ・ザ・ボールの達人” 武藤雄樹が柏にもたらすもの

浦和から柏への完全移籍が発表された武藤 photo/Getty Images

得点ゼロでもチームに貢献できる男

2021年シーズン前半戦は苦戦を強いられた柏レイソルだが、夏の移籍市場における新戦力の加入で再浮上なるか。浦和レッズから頼もしい男が加わった。

その男とは、クラブから12日に完全移籍での加入が発表されたFW武藤雄樹(32)だ。J1の舞台で2015年シーズンには13ゴール、そして2016年シーズンには12ゴールを記録しているアタッカー。ここ数年間はそれほど得点を奪うことこそできていないものの、J屈指の実力者であることは間違いない。今季低迷する柏にとって、起爆剤となることには期待がかかる。

そんな武藤のプレイで最も注目しておきたいのは、オフ・ザ・ボールの動きだ。もちろん、類まれなる得点感覚の復活にも期待したいが、今季の武藤はここまで公式戦21試合に出場してノーゴール。しばらく得点から遠ざかっていることもあり、いきなり結果を求めるのは酷と言えるかもしれない。しかし、それでも浦和で起用されていたのは彼の動きの質が高かったからだ。
サイドに流れての囮の動きや、味方のパスルートを作るフリーランニングなど……。労を惜しまないプレイで浦和の攻撃に貢献を果たしてきた武藤。その貢献度の高さはデータにも表れており、今季J1で同選手が30分以上プレイした試合で浦和が獲得した平均勝ち点は「1.94」。これは10試合以上に出場した浦和の選手のなかでトップの数字となっている(データサイト『FBref』より)。ゴールはなくてもチームに貢献できる選手。今季の浦和にとって、武藤はそんな存在だったと言えるだろう。

そして、そういった強みを活かしながらプレイタイムを伸ばしていけば、おのずと得点感覚も戻ってくるか。ここまではノーゴールの武藤だが、今季放ったシュート11本のうち4本は枠を捉えている。感触自体はそこまで悪くないはずで、1点取れば勢いに乗ってくる可能性もあるか。柏の最前線にはペドロ・ハウルという長身ストライカーが構えていることもあり、最も得意とする1.5列目での起用が増えそうなことも追い風と言えるだろう。

柏に献身性を提供し、時間の経過とともに得点力も強化することができるかもしれない武藤。シーズン前半戦は苦しい戦いを強いられた太陽王だが、頼もしい男の加入で後半戦は一気に勢いづくこととなるかもしれない。

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