メッシやアグエロとともに北京五輪で金メダル “世界最高年俸”ともいわれた男の現在は

北京五輪では金メダルを獲得 photo/Getty Images

2019年に現役を引退したラベッシ

22日に開幕を迎える東京オリンピック。U-24日本代表は初戦にU-24南アフリカ代表を迎えて開幕戦を戦う。若きタレントが集うこの大会では、次世代のスター候補たちがメダルを争って鎬を削っている。

過去の大会でもスター候補の1人として戦い、欧州トップリーグでキャリアを築いた選手がいる。北京オリンピックで金メダルを獲得したアルゼンチン代表で、リオネル・メッシらとともにプレイしたエセキエル・ラベッシだ。

当時はメッシにセルヒオ・アグエロやアンヘル・ディマリアといったメンバーに加えてオーバーエイジでフアン・ロマン・リケルメが招集されるなど錚々たるメンバーが名を連ねた。その中でラベッシは、第2戦のオーストラリア代表戦と第3戦のセルビア代表戦でゴールを記録し、予選突破に貢献。決勝トーナメントでの得点はなかったものの、圧倒的な強さを見せて全勝で金メダルを獲得した。
当時はナポリで頭角を表していたラベッシは、2010-11シーズンにエディソン・カバーニとともにセリエAで3位になるなど奮闘。2012-13シーズンからはパリ・サンジェルマンへと移籍し、クラブの黄金期のメンバーとして活躍した。

順調に欧州トップクラスへの階段を登っていたラベッシだが、河北華夏(河北足球倶楽部)へと移籍。マンチェスター・ユナイテッドやインテルが興味を示す中での中国移籍を決断した。その後加入したジェルビーニョやハビエル・マスチェラーノとともにプレイし、2019年に34歳で現役を引退した。

当時の河北は華夏幸福グループがオーナーとなり、2部から昇格を決めたクラブ。これから成長していくであろうクラブからのオファーは、彼にとっても河北を大きくしていきたいという意思もあったのだろう。移籍当時のインタビューで「このクラブを成長させたい。それで河北行きを決心した」と話しており、ラベッシ自身も新たな挑戦の場としてビッグクラブではなくあえて中国を選択したのだろう。

また金銭面においても潤沢な資金を用意していた河北からのオファーは魅力的だったはずだ。週給79万8000ポンド(約1億2100万円)とも言われており、“世界最高年俸”として話題に挙げられていた。

現役引退後に母国のアルゼンチンへと戻ったラベッシ。昨年にはコロナ禍で困窮する故郷に寄付を行うなど地元へも大きく貢献した。アルゼンチン紙『Ole』によると政治的な利用をされないために公表したと伝えられており、自らで稼いだお金を故郷のために使用しているようだ。

欧州トップステージから突然の中国へ移籍となったラベッシだが、チームとしての成長や自らの収入も考えると魅力的な移籍だったのだろう。

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