もう“123ゴール”も生まれた点取り合戦 今回のEUROは21世紀最大級の面白さ

デンマークも予想を超える攻撃力披露 photo/Getty Images

すでに前回大会を超えた

EUROは元よりハイレベルなコンペティションだったが、今回のEURO2020は特別に面白い。

理由の1つは、ほとんどのゲームで得点が動いていることだ。スコアレスドローに終わったゲームはグループステージのイングランドVSスコットランド、スペインVSスウェーデンの2試合のみ。

今大会は得点を奪い合うゲームが多く、すでに123のゴールが生まれた。前回のEURO2016は決勝まで合わせて108ゴールだったため、早くもそれを上回ったことになる。当時が1試合平均2.12点だったのに対し、今大会は1試合平均2.8点だ。
試合数が違うため単純な比較は難しいが、EURO2012の1試合平均得点数は2.45点、EURO2008は2.48点、EURO2004も同じ2.48点、EURO2000は2.74点だった。このままいけば、今大会は21世紀最多の得点ペースを記録する大会となる。

今後もゴールラッシュが見られるか photo/Getty Images

予想のつかない大会に

得点が入っているから面白いとなるわけではないが、盛り上がるシーンが多くなるのは事実だ。そうした点の奪い合いを求めているサッカーファンも少なくないだろう。

さらに大会を盛り上げているのが、中堅国の奮闘だ。死の組と呼ばれたグループFでドイツ、フランスを苦しめたハンガリー代表、ベスト16でフランスを撃破するサプライズを起こしたスイス代表、グループ3連勝と波に乗っていたオランダを撃破したチェコ代表、安定感抜群だったイタリア相手に延長戦まで持ち込んだオーストリア代表もそうだ。

中堅国がただ守りに入るのではなく、強豪相手にどんどん仕掛けて打ち合いに持ち込んでいるところも大会が面白くなっている理由だろう。引き分け狙いのスタンスを取るチームは少なく、彼らは強豪国相手に勝ちにきている。

おかげで予想のつかない大会となっており、今大会の優勝予想は非常に難しい。21世紀に入ってから1番面白い大会と言っても大袈裟ではないか。

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