日本時間11日深夜に開幕するEURO2020だが、今大会は各国に優秀なティーンエイジャーが揃う。ドイツ代表のMFジャマール・ムシアラ(18)、イングランド代表のMFジュード・ベリンガム(17)、スペイン代表のMFペドリ(18)……。まだ若いながらも、その実力は確かなものがある。もちろんどこが優勝するのかは気になるが、その一方ではその10代戦士が欧州最高峰の舞台でインパクトを残すのか。今回のEUROはそんなことにもフォーカスできる大会となっている。
順当にいけば、シンデレラボーイとなる可能性が高いのは冒頭に紹介した3人あたりだろう。彼らは強豪国の熾烈なメンバー競争を勝ち残ってEUROに臨むわけだから、当然実力はトップクラスだ。今季は所属クラブでも印象的なパフォーマンスを披露しており、注目度は高い。
しかし、そんなEURO行きの切符を掴んだ各国ティーンエイジャーのなかで、少し地味ながらもチェックしておきたい選手がいる。その選手はポーランド代表MFカクペル・コズロフスキ(17)。イングランドのベリンガム(2003年6月生まれ)が最年少かと思いきや、実はこのコズロフスキ(2003年10月生まれ)こそが今大会に参加する選手のなかで最も若いプレイヤーなのだ。
今季はポーランドのポゴン・シュチェチンでリーグ戦20試合に出場し、1ゴール3アシストを記録しているコズロフスキ。知名度ではベリンガムと大きな差がついているものの、彼もまたポーランド国内ではかなり期待されている選手だ。柔らかなタッチを駆使しながらボールを前線へ運ぶ攻撃的MFで、ときには自らがゴール前に走り込んでフィニッシュを狙うことも。非常に現代的なトップ下と言ってよく、今年3月に行われたカタールW杯予選のアンドラ代表戦でA代表デビューを飾っている。背番号も「8」や「6」を託されており、そういった面からも期待度の高さは窺い知ることができるだろう。
そんなコズロフスキは今大会で出番を得ることとなれば、EURO史上最年少出場記録を更新することに。これはベリンガムも同じ立場にあるが、双方ともに出場することとなれば記録に残るのは10月生まれのコズロフスキということになる。EUROの歴史に新たな1ページが刻まれるときを楽しみにしたいが、はたしてポーランドのティーンエイジャーに出番はあるか。今大会で注目すべき“17歳”は、決してベリンガムだけではない。