かつては数々の優秀な若手が集まるRBライプツィヒでも、指折りのホープとして期待されていた。しかし、ポルトガル産の快速ドリブラーは、そこで一度キャリアが停滞してしまったと言っていい。大きな期待を背負いながらも、FWブルーマ(26)は近年思うようなプレイを披露することができていなかった。
2015-16シーズンにレアル・ソシエダでブレイクを果たし、その翌シーズンにはレンタルバックしたガラタサライでリーグ戦11ゴール6アシストを記録する大活躍を披露したブルーマ。その活躍が認められ、2017年夏にはドイツ・ブンデスリーガのライプツィヒへとステップアップすることとなった。
しかし、そこからのブルーマは、少し足踏みを強いられることとなってしまう。ライプツィヒ加入初年度の2017-18シーズンこそ、リーグ戦28試合の出場で4ゴール2アシストというまずまずの成績を残した。だが、その翌シーズンは出場機会が減少。リーグ戦14試合で1ゴール1アシストに終わり、シーズン終了後にはオランダ・エールディビジのPSVへと完全移籍。PSVでは日本代表FW堂安律と共に攻撃陣の要になると期待されたが、ここでもその才能を発揮することはできず。堂安と一緒に“失敗補強”の烙印を押されることとなってしまった。
まるでジェットコースターのようなキャリアを形成することになっているブルーマ。だが、今後の彼はいよいよ本格的にトッププレイヤーへの道を辿り始めるのだろうか。今季は新天地となったレンタル先のオリンピアコスで、公式戦28試合で8ゴール3アシストを記録している同選手。このまま復調していくこととなれば、再び快速ストライカーとして注目される日もそう遠くないだろう。
そんなギリシャで復調の気配を見せるブルーマには、現在多くのクラブからオファーが届いているという。同選手の代理人を務めるカティオ・バルデ氏も、オリンピアコスが彼を買い取らないのであれば、再びトップリーグに戻る可能性は高いと次のように語る。
「現在、ブルーマには多くのクラブから関心が寄せられている状況だ。とりわけスペイン、ドイツ、トルコといった、彼自身にプレイ経験のある国のクラブからいくつかオファーが届いているよ。すべては買い取りオプションを行使する権利を有するオリンピアコス次第だが、6月1日までにそれが行使されなければブルーマの去就はわからなくなる。そうなれば、4大リーグに再挑戦する可能性も十分にあると考えていてほしい」(蘭『Eindhovens Dagblad』)
ライプツィヒとPSVで少し躓いてしまったブルーマだが、果たして今後再びこの男が4大リーグでプレイすることはあるのだろうか。もし帰還が決まった際には、そのスピードを活かしたドリブルで次々と相手DFを翻弄してほしいところだ。