完全復活への扉は開かれた? モウリーニョに冷遇された男の大逆襲に期待せよ

モウリーニョ政権下では満足な出場機会を得ることができていなかったデル・アリ photo/Getty Images

メイソン政権でならチャンスはあるか

2020-21シーズンも最終盤戦に突入した今、指揮官を交代して新たなチーム作りへと舵を切ったトッテナム。はたして、ジョゼ・モウリーニョ監督時代の姿から、同クラブはどんな変身を遂げていくのだろうか。楽しみにしている人も多いだろう。

そんな今後のトッテナムのなかでも、特に注目したいのはMFデル・アリ(25)の立ち位置だ。大きな才能を備えながらも、モウリーニョ監督の下ではなかなか出場機会に恵まれなかった同選手。ライアン・メイソン政権に移行したことで、彼が復活の道を辿れるかどうかはファンも気になっているはずだ。

だが、そこまで心配する必要はないのかもしれない。マウリシオ・ポチェッティーノ元監督時代に、デル・アリと共にプレイした経験を持っているメイソン監督。当時のプレイを知っているからこそ、このテクニシャンに期待する部分は少なからずあるだろう。加えて、指揮官経験が少ないぶん、同監督はポチェッティーノ時代のチームを参考にしている部分も多そうだ。実際、DFトビー・アルデルヴァイレルトはメイソン監督に関して「指導法は彼に通ずるところがあると思う」と話している。ベースにするのがポチェッティーノ時代のチームなら、デル・アリに一定数の出場機会が巡ってくる可能性は高い。

もちろん、そうすぐにチームの中心へ返り咲くのは難しいだろう。だが、メイソン監督も段階を踏んでデル・アリを主軸に戻したい考えは持っているのか。現地時間25日に行われたEFLカップ決勝のマンチェスター・シティ戦において、同監督はこのテクニシャンを84分から投入。1点ビハインドの最終盤で起用しただけに、チームの攻撃に変化をもたらすための戦力としてカウントしている節は見受けられた。この調子で出番を獲得できれば、デル・アリに試合勘が戻るのもそう遠くはないはずだ。

「デルは自分がやるべきことにフォーカスし、それをパーフェクトにこなさなければならないと思うよ。残留するとなれば、今までよりもさらに必死にならなければならない。だが、デルなら今の苦しい状況も覆せるような気がするよ。復活するために必要なものを全て備えているからね。メイソンの仕事は新たなスパーズを見つけること。そういった状況下でなら、デルにもチャンスは少なくないはずだ」(ブックメイカー『Genting Bet』より)

クラブOBのルイ・サハ氏も、メイソン監督の就任でデル・アリには復活の希望が出てきたとこのように語っている。モウリーニョ前監督からは冷遇されることとなってしまったが、ここから天才肌MFの猛烈な逆襲劇が幕を開けることとなるか。能力の高さは誰もが知るだけに、新たなスパーズにおけるデル・アリの完全復活には大いに期待したいところだ。

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