来季こそ4500万ポンドの価値を証明する 万能MFはガナーズを導く存在へ

今季は怪我の影響もあり、フル回転とはいかなかったパルティ photo/Getty Images

アトレティコ時代の同僚も期待大

アーセナルに加入してから最初のシーズンを、まもなく終えようとしているのがガーナ代表MFトーマス・パルティ(27)だ。昨夏、ガナーズがアトレティコ・マドリードから4500万ポンド(約61億円)もの大金を投じて獲得した同選手。加入初年度はここまで公式戦28試合に出場している。

そんなパルティだが、彼の獲得はアーセナルにとって正解だったのだろうか。4500万ポンドという大金をかけてまで確保した男だけに、チームの大きな助けにならなければクラブとしては赤字だ。

そういった意味で、少し気になるのは28試合という出場数。怪我の影響でフル回転とはいかなかった男に、厳しい評価を与える人も意外と少なくない。先日はクラブOBのマーティン・キーオン氏も、パルティに関しては「今季の彼には少しガッカリしてしまったのが、正直なところかな。ピッチ上でボスになると思っていたんだけど、物足りなかったね」とのコメントを残している。
たしかに、今季の稼働率などを見れば、そう思うのも仕方ないだろう。しかし、パルティが真価を発揮するのはここからではないのだろうか。2020-21シーズンは環境の変化や怪我の影響もあって、良い試合と悪い試合がハッキリしていた感もある同選手。求められたのは一貫性だった。だが、ミケル・アルテタ監督のサッカーに適合し、プレミアの水にも慣れてくるであろう来季、そのあたりで心配すべき点は少ないかもしれない。

もともとポテンシャルの高さには定評があるパルティ。これがコンスタントに試合で出せるようになってくれば、獲得当初に周囲からかけられた期待に応えることなど容易いはず。アトレティコ時代のチームメイトであるスペイン代表MFサウール・ニゲスも、来季こそはパルティがアーセナルを牽引する存在になるだろうと次のように語る。

「昨夏いきなりトーマスがチームを去ったときは悲しかったよ。でも、アーセナルで頑張っているみたいだね。怪我をしてしまったけれど、正しい方向に向かっていると思うよ。来季こそ、彼にとっては素晴らしいシーズンになるんじゃないかな。アルテタのような監督がいることで、トーマスの良さはさらに出てくる気がするんだ。一貫性さえ獲得できれば、世界最高の1人になれると思っているよ」(英『Daily Mirror』より)

元同僚からも来季の大活躍に太鼓判を押されたパルティ。はたして、攻守にわたって潜在能力の高い万能MFは2021-22シーズンこそガナーズの主役となれるのか。今季はここまでプレミアリーグで9位と低迷することとなってしまっているアーセナルだが、そんな現状からチームを引き上げるのはこのガーナ代表MFかもしれない。

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