リヴァプールは6日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝の1stレグで、レアル・マドリードに敗戦。アウェイで1得点を奪ったものの、3ゴールを決められて黒星を喫した。レアルを相手に2点差と厳しい状況ではあるが、リヴァプールは逆転へ自信をみなぎらせているだろう。欧州での戦いの歴史がそれを物語っている。
リヴァプールの欧州コンペティションでもっとも記憶に残る逆転劇といえば、2004-05シーズンのCL決勝だろう。ミランに前半だけで3失点を喫したリヴァプールだったが、後半からプレミアリーグでは一度も起用しなかった3バックに変更。その奇策が功を奏し、わずか6分間で3得点を決めて同点に追いつく。最後はPK戦を制してビッグイヤーを掲げ、この一戦は「イスタンブールの奇跡」として今もなお語り継がれている。
さらに近年での逆転劇は同じスペイン勢から挙げている。2018-19シーズンのCL準決勝で、バルセロナとの1stレグを0-3と落としたリヴァプールだったが、ホームのアンフィールドで迎えた一戦で圧倒。4-0と勝利して大逆転で決勝へ進出し、再び欧州王者に輝いた。
他にもUEFAヨーロッパリーグでは、2015-16にドルトムントを相手に合計スコア2-4から3得点を奪うなど、リヴァプールの欧州での逆転の歴史は深い。CBのけが人は多いが、オザン・カバクやナサニエル・フィリップスが安定してきた。ウェストハム戦で決勝ゴールを決めたトレント・アレクサンダー・アーノルドも復調の兆しがあり、期待値は高い。
2004-05シーズンにリヴァプールを指揮したラファエル・ベニテス氏も地元紙『Liverpool Echo』にてコメント。「(リヴァプールが)一度得点をすることができれば、そのまま同点とすることは可能だ。 たとえそれが1時間かかったとしてもだ」と、先制点さえ取れれば同点へ持ち込める力があると見ている。また選手たちに対しては「重要なのは、不安になりすぎないこと。不安を抑えるために、急いではいけない。集中力を維持することが必要だ」と、攻守において集中することが大事だと話した。
大逆転を起こした04-05、18-19シーズンはどちらもCLタイトルを獲得している。3連覇の経験もあるレアルは大きな壁だが、2点差という劣勢を逆転することができれば、その勢いのまま優勝を果たす可能性もあるだろう。どちらにせよ、クラブの歴史と過去の経験が、自信や集中力につながっていく。注目の2ndレグは、14日の深夜日本時間28時にキックオフされる。