3年半で10回以上も怪我に悩まされるも “超攻撃型SB”がローマで覚醒

今季、チームの主力としてローマを支えるカルスドルプ(右) photo/Getty Images

3年間の苦境を乗り越え

若くしてオランダ代表デビューを飾り、将来を嘱望されるも、近年はたび重なる怪我に悩まされてきた同代表DFリック・カルスドルプ。戦いの地をイタリアへ移して以降苦しい時期が続いていたが、ようやくその苦境から解き放たれようとしている。

現在26歳のカルスドルプは、フェイエノールトの下部組織出身で、2014年にトップチームへ昇格。トップチームではユース時代から本職としてきた攻撃的MFから右サイドバックへコンバートされ、さらなる才能を開花させた。そして、2016-17シーズンにフェイエノールトの18年ぶりのリーグ制覇に貢献。このシーズンに21歳ながらオランダ代表デビューも果たしている。すると、この若き逸材に目をつけたイタリアの名門ASローマが2017年夏に獲得した。

しかし、期待とは裏腹に新天地イタリアでは左膝前十字靭帯断裂の大怪我を負ったり、筋肉系のトラブルに多々見舞われたりと、なかなかピッチに立てない日々が続く。加入1年目の2017-18シーズンは公式戦1試合、2年目の2018-19シーズンも公式戦14試合の出場にとどまった。こういった状況もあり、3年目の2019-20シーズンは古巣フェイエノールトへ1年間レンタル移籍することになった。ただ、この移籍が一つの転機に。3年ぶりとなるオランダの地でも怪我で欠場を余儀なくされることもあったが、公式戦24試合に出場して2ゴール5アシストを記録し、復調へのキッカケを掴んでみせた。

そして、ローマへ加入してから4年目となる今季、完全復活を目指す上でパウロ・フォンセカ監督が採用したシステムが[3-4-2-1]ということも、元々攻撃的なサイドバックであるカルスドルプにとっては好条件だっただろう。右ウイングバックを主戦場としてここまで公式戦33試合に出場して1ゴール5アシストを記録しており、チームに欠かせない選手のひとりとなっているのだ。オランダ時代からの武器である攻撃面もそうだが、サッスオーロ戦(セリエA第29節)でマッチアップしたドリブラーのジェレミー・ボガを苦しめるなど、今季は守備面でもいい動きを見せている。

ローマへ移籍してから3年半、フェイエノールトへのレンタル期間中も含めると、回数にして10回以上も怪我に悩まされてきたカルスドルプだが、これらの苦難を乗り越えてついにイタリアで覚醒した。これまで代表デビューや所属クラブのステップアップなど、とんとん拍子にキャリアを積み上げていった同選手だけに、相当辛い時期だったにちがいない。オランダ『ZIGGO SPORT』のインタビューで「僕はこの3年間、自分の本来のレベルを示すことができていなかった。今、ようやく本来の選手に戻りつつあるよ」と明かしていた。

今季の活躍もあり、カルスドルプは今年3月にローマとの契約延長にもこぎつけている(新契約は2025年まで)。今後の成長や活躍が楽しみな選手のひとりだ。

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