“37歳”は引退宣言を撤回する? 降格危機の名門を救うはずだった男

シャルケ復帰以降、負傷でなかなか試合に絡むことができていなかったフンテラール photo/Getty Images

2部降格という結果ならピッチは去れないか

降格の危機に瀕する古巣を救うために急遽シャルケへ復帰したベテランストライカーだが、ここまではなかなかチームの助けとなることはできていない。“救世主”と期待されながらも、復帰以降は怪我で多くの時間をピッチ外で過ごすこととなった37歳。その選手とは、今冬アヤックスから同クラブへ約3年半ぶりに復帰したクラース・ヤン・フンテラールだ。

1月の復帰以降、フンテラールが出場したのはたった3試合。その間にチームは11試合もこなしていただけに、フンテラールの存在感はほぼ皆無だったと言わざるを得ない。もちろん、すでに37歳の選手へかけるには過度な期待だったかもしれない。しかし、もしかすると絶望的な状況に陥るクラブを救ってくれるかもしれないと、わずかな希望を信じていたファンも少なくなかったはず。そういった人々は、半ば肩透かしを喰らう格好となってしまった。

前節レヴァークーゼン戦では復帰後初のフル出場と得点を記録するも、“時すでに遅し”といった感が強いフンテラール。残り7試合でシャルケと残留圏内である16位ケルンまでの勝ち点差は実に「13」。ドイツの名門は絶望的な状況に追い込まれている。
そんな、今季シャルケの“救世主”とはなれなかったフンテラール。しかし、これでは復帰した意味がないと本人も感じているか。すでに今季限りでの現役引退を表明していた同選手だが、独『Spox』よると、現地時間6日のトレーニング後に彼は「引退発表のときにも言ったが、今の僕の頭の中には現在のことしかないんだ。これからのことは誰にもわからない」と発言。来季以降の現役続行に含みを持たせている。

「我々はこれから何日かかけて、クラースが何を望んでいるか話し合いの場を設けるつもりだよ。彼はピッチに立てば、優れたカリスマ性を発揮するからね。クラブとしても、できる限りのことをしたいと思っているよ」(独『Sky Sport』より)

チームを指揮するディミトリオス・グラモジス監督も、フンテラールの去就に関してはこのようなコメントを残している。加入当初に課されたミッションを達成することは限りなく不可能に近くなってしまったが、このベテランFWは来季また新たな任務を遂行するために38歳のシーズンを送ることとなるのだろうか。現役を続行することとなった際には、今度こそフンテラールの大活躍に期待したいところだ。

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