既にチームの中心として活躍中
2018年にプレミアリーグに復帰し、7位の好成績で終えたウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ。続く昨季も7位と実力を証明したかに見えたが、今季はここまで14位と苦しい結果になっている。
理由としては得点力不足が考えられる。30節終了時で得点数は「30」と下から数えたほうが早い。主な要因としては昨季攻撃の核としてチームを支えたディオゴ・ジョタとラウール・ヒメネスの不在が響いている。
ジョタの移籍は仕方ないとしても、ヒメネスのシーズンアウトの大怪我はチームにとって大きすぎる離脱となった。これは数字にも表れており、10節で離脱したヒメネスの得点が4点、30節終了時のチーム得点王が5点でペドロ・ネトとルベン・ネべスとなっており、前線の得点力があまりにも頼りない結果となってしまっている。
とはいえ、今季大きく成長した選手の存在は忘れてはならない。ここまで5ゴール6アシストと攻撃を牽引するペドロ・ネトだ。2019年からウルブズに加入した同選手は今季ここまで大きく出場機会を増やしている。時間にすると昨季は929分、今季は2527分と倍以上の数字となっており、彼の成長が見て取れる。
そんなネトは攻撃で強みを見せる選手であり、チームの攻撃の手綱を握っているのは彼だ。今季はここまで特に固定されたポジションはなく、両ウイングやセンターフォワードでプレイすることもあり、適応力の高さがうかがえる。
先日行われたウェストハム・ユナイテッド戦では、右サイドハーフで先発を果たしたポルトガル代表FW。この試合でもシュート数5本、キーパス4本と攻撃面での能力の高さを存分に発揮しており、2点目は素晴らしいラストパスからファビオ・シウバのゴールをアシストしており、パサーとしての一面も見せた。
今季はエースを失い我慢のシーズンとなったウルブズ。ヒメネスは既にトレーニングに復帰しており、来季はスタートからピッチに立てることが予想される。実力十分のエースとエース不在で成長を遂げた若手が来季のプレミアリーグを席巻する存在になることは間違いないだろう。これからの彼らに注目したい(データは『WhoScored.com』より)。