“貢献度大”のベテランを放出するべきなのか 着々と世代交代が進むマンC

2013年の加入からチームに貢献するフェルナンジーニョ photo/Getty Images

彼を失う影響はアグエロよりも大きくなりそうだ

今季、好調を維持しているマンチェスター・シティ。シーズン序盤は少し躓いてしまったが、本来の実力を取り戻してリーグ戦、カップ戦、チャンピオンズリーグといった4冠に向けてチームは日々トレーニングに励んでいる。

そんな中、今季はチームの得点源であったセルヒオ・アグエロが負傷の影響で例年通りの出場機会を得られておらず、今季限りでの退団も発表された。チームは絶好調ながら、どこか寂しい世代交代の波を感じさせられるシーズンとなっている。

フェルナンジーニョもそんな一人だ。昨季は守備陣に負傷者続出の影響もあり、公式戦38試合に出場。本来のポジションであるアンカーでの起用もあったが、主にセンターバックでの起用となった。この采配には驚いた人も少ないはずだが、さすがはベテラン。センターバックでの起用にも難なく適応してチームが大崩れせず、リーグ戦2位で終えられたのは少なからず彼のおかげであったと言える。
今季の守備陣は安定しているためセンターバックでの起用は無く、本職であるアンカーではロドリが安定感抜群のプレイを披露。先発での起用は少なくなっているが、先日のFA杯ベスト4を賭けたエヴァートン戦では先発フル出場を果たし、チームに貢献。データサイト『WhoScored.com』では、最高得点の「7.9」の評価を受ける活躍ぶりで、まだまだ最前線でやれることを証明した。

しかし、フェルナンジーニョの契約は今季まで。今後についてはシーズン終了後に決めるとジョゼップ・グアルディオラ監督が英『Manchester Evening News』で語っており、来期以降の去就は不透明となっている。だが、彼の退団は既定路線と言わんばかりに、ボルシアMGのデニス・ザカリアがフェルナンジーニョの後釜として来夏のターゲットになっていると、こちらも英『Manchester Evening News』が報じている。

確かに24歳と若く、中盤のフィルター役になれるスイス代表の加入は心強いが、大きすぎるベテランの後釜が務まるかは疑問が残る。実際、今季のロドリは成長が凄まじく、フェルナンジーニョがベンチに座る機会が多かったが、エヴァートン戦のようにロドリを休ませたい試合で完璧な仕事をする選手は指揮官から見れば非常にありがたい存在であると言える。

問題は他にもあり、ロドリが負傷した場合、アンカーを務める選手の不在も気になるところだ。今まではイルカイ・ギュンドアンがアンカーでプレイする機会があったが、得点力を生かした今季のプレイぶりからして来期以降そうなることはまずないだろう。

となれば、フェルナンジーニョの契約延長は急務と言える。新戦力の補強もいいが、既存戦力の重要性に目を向けるのもいいかもしれない。来季以降の彼に注目したい。

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