172cmのサムライが見せる特別な力 デュエル勝利数“5位”が示すフィジカル

アルミニア・ビーレフェルトを引っ張る堂安 photo/Getty Images

ブンデスリーガの屈強なDF相手に競り勝てる

日本人選手が欧州リーグで成功を収める秘訣の1つに、フィジカルコンタクトの強さが挙げられる。特に守備機会が多くなる下位クラブでプレイする場合は、運動量を含め優れたフィジカルが無ければ戦っていくのは難しい。テクニックはあるものの、チームスタイルが合わずに成功を収められなかったという日本人選手も少なくない。

そんな中、現在ブンデスリーガで活躍する2人の日本人選手は印象的だ。1人はシュツットガルトMF遠藤航、もう1人はPSVからレンタルでアルミニア・ビーレフェルトへ加わっているMF堂安律だ。

2人に共通しているのは、ブンデスリーガの屈強なプレイヤーたちにも当たり負けしない強さを持っているところだ。遠藤が今季ブンデスリーガで最多となる221回のデュエル勝利数を記録していることは日本でも話題になっているが、実は堂安もデュエル勝利数ランキングでは169回を記録して5位に入っている。堂安は172cmと小柄なアタッカーだが、強靭な下半身を武器に海外の選手と互角に戦えている。

その強さは守備面にも活かされており、堂安はアタッカーながらチームで3番目に多い23回のタックルを記録している。アルミニア・ビーレフェルトは残留争いに巻き込まれている下位クラブで、堂安のようにボール奪取に貢献してくれるアタッカーの存在は大きい。相手にボールを支配される展開が多い中、堂安もボールを奪うことの重要性を理解しているのだろう。

シュツットガルトでプレイする遠藤もデュエルの強さが魅力 photo/Getty Images

フィジカルの強さは大きな武器になる

本業である攻撃面も非常に印象的だ。すっかりアルミニア・ビーレフェルトの中心選手となった堂安は、ここまでドリブル成功数27回を記録。これは現在リーグ7番目の数字だ。今季好調のドルトムントMFジョバンニ・レイナ、レヴァークーゼンのレオン・ベイリーといったアタッカーをも上回る数字を残している。

堂安の上にはシュツットガルトMFタンギー・クリバリ(28回)、レヴァークーゼンの17歳MFフロリアン・ウィルツ(28回)、アウグスブルクMFダニエル・カルジューリ(28回)が並んでいるが、堂安とは1回しかドリブル成功数に差がない。3位のシュツットガルトMFオレル・マンガラ(35回)とはやや差がついているものの、堂安はブンデスリーガのドリブルランキングでTOP5に入ることが出来るかもしれない。

現在16位に沈むアルミニア・ビーレフェルトは、ポゼッション率もリーグ13位の45.9%に留まっている。1試合平均シュート数8.4本はリーグワーストだ。この厳しい環境下で持ち味を発揮できる日本人アタッカーがどれだけいるだろうか。ボールを持てる機会が限られている中で半ば強引に結果を残すには、堂安のようにパワー勝負で相手に負けない強さが必要となる。

どっしりとしたレフティーといえば、MF本田圭佑と被るところもある。本田も日本人離れした強さがあったが、堂安も強引にボールを収める力を備えている。将来的には堂安もビッグクラブでプレイしたいところだが、2021年をさらなる飛躍の1年とできるか。(データは『WhoScored.com』より)

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