もうセメドの数字を超えた “D・アウベス2世”の攻撃センスが凄まじい

バルセロナに加入したデスト photo/Getty Images

バルサの右サイドで輝く20歳

バルセロナが長年探し続けていたのが、当時世界最高の右サイドバックと評価されていたダニエウ・アウベスの後継者だ。バルセロナのサイドバックに求められる仕事は特殊で、足下の技術からポジショニングセンスまで非常に高い攻撃性が必要だ。

ダニエウ・アウベス退団後はセルジ・ロベルトやネウソン・セメドらが担当してきたが、いずれもアウベスの領域には届かなかった。そこで昨夏にアヤックスから獲得されたのがアメリカ代表の20歳DFセルジーニョ・デストだった。

まだ20歳と若く、完成されたサイドバックではない。若さゆえの好不調の波もあるだろう。しかし、ここまでのパフォーマンスは十分に合格点と言っていいのではないか。特に目立つのは攻撃面での貢献だ。
アヤックス時代から攻撃力には定評があったが、デストはここまでリーガ・エスパニョーラ11試合に出場して13本のキーパス(シュートに直結するパス)を記録している。これを昨季までバルセロナに所属していたセメドと比較してみると面白い。

昨季までバルセロナでプレイしていたセメド photo/Getty Images

いつかダニエウ・アウベス級のサイドバックに

セメドも悪いサイドバックではなかったが、昨季リーガ・エスパニョーラで記録したキーパス数は12本、2018-19シーズンは4本、2017-18シーズンは11本だった。つまり、デストは早くもセメドの数字を超えてしまったことになる。しかもデストはまだ11試合しかプレイしていない。シュートへ繋がるパスを出す点においてデストのセンスはセメドを大きく上回っていると言える。

では全盛期のダニエウ・アウベスはどうだったのか。アウベスはバルセロナでプレイした2010-11シーズンに68本、2011-12シーズンに54本、2012-13シーズンに44本など、サイドバックとしては非常に多くのキーパスを記録している。1年目のデストにここまでの働きを求めるのは酷だが、将来的にはこの数字へ近づけるかもしれない。

デスト獲得へ支払った2100万ユーロの移籍金は大バーゲンとなるのか。ダニエウ・アウベスの後継者探しにいよいよ答えが見つかるかもしれない。(数字は『WhoScored.com』より)

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