常勝軍団で絶対的存在だった頃の姿はどこへ レアルで居場所失う超攻撃的SB

レアルでの立場が怪しくなりつつあるマルセロ photo/Getty Images

存在感は薄まるばかり

数年前まで白い巨人の左サイドを支配していた男も、そろそろ限界が近づいているのだろうか。レアル・マドリードで超攻撃的サイドバックが苦しんでいる。

2019年夏にフェルランド・メンディを獲得し、左サイドの守備が安定したレアル。獲得当初はあまり注目される存在でこそなかったものの、このフランス代表DFの加入が彼らにとって大きかったことは間違いない。守備強度の高さを売りとするレアルにおいて、メンディはまさにピタリとハマるピースだった。しかし、そんなメンディ台頭の煽りを受けているのがマルセロだ。かつてはレアルのチャンピオンズリーグ3連覇に主力として貢献した彼だが、ここ数年はめっきり試合に絡む機会が減ってしまった。

加えて彼はここ最近、出場した試合でことごとくチームの勝利に貢献することができていない。実はマルセロ、今季レアルが公式戦で敗北を喫した4試合全てに先発フル出場しているのだ。敗因が全て彼のせいというわけではないのだが、これは気になる数字と言えるだろう。かつてはその守備に目を瞑ってでも起用したい攻撃力を持ち味としていたマルセロだが、今季はその攻撃もイマイチ機能しない試合が多い。このマルセロの現状をスペイン『AS』も憂慮する。
「夏の移籍市場でジダンは大きな賭けに出た。セビージャで素晴らしい活躍をしていたセルヒオ・レギロンをチームに戻さず、トッテナムへと売却したのだ。このことからも指揮官がマルセロの復調に期待していたことは窺える。しかし、結果としてマルセロはいまだに本来の姿を取り戻すことができていない。ジダンの再登板以降、マルセロが出場しなかった試合でレアルは無敗(20勝10分)というデータも出ている。かつてレアルの左SBに彼を置くことに疑問を抱く者はいなかった。だが、今ではチームに彼を留めておくことすら疑問を抱く人間は多くなっている」

チームのスタイルが以前よりも守備型に移り変わっていくとともに、チーム内での影響力を失っていったマルセロ。クラブの大功労者と言える同選手だが、もうレアルに彼の居場所はなくなりつつあるのだろうか。レアルの32歳が苦境に立たされている。

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