次に目指すは偉大なレジェンドの背中 マンUのエースが迎えた成熟のとき

ゴールラッシュが止まらないラッシュフォード photo/Getty Images

わずか27分間でハット達成の大活躍

マンチェスター・ユナイテッドのエースが、ついに歴代のレジェンド達と比較されるときが来た。現在のチームで背番号10を託されているマーカス・ラッシュフォードは、昨季のブレイクを経ていよいよワールドクラスの存在感を放ち始めている。

そんなラッシュフォードの姿を確認できたのが、現地時間28日に行われたチャンピオンズリーグのRBライプツィヒ戦だ。この試合に63分から途中投入された同選手は、出場わずか27分間でハットトリックを達成する大活躍を披露。一瞬の抜け出しから奪った1点目、巧みなターンで相手DFを翻弄した2点目、一瞬トラップが浮くも冷静に流し込んだ3点目。いずれもド派手とまではいかないものの、ストライカーらしく冷静にGKの位置を見極めて放ったシュートによって生まれたゴールだった。

これで今季公式戦で早くも7点目。かねてより期待されていた男が、いよいよ点取り屋として本格的に覚醒した。今回の活躍で、ラッシュフォードに関してそんな思いを抱いたファンも少なくはないだろう。クラブOBのポール・スコールズ氏も、次第に彼の姿が往年のレジェンドに見えてきたという。試合後、英『BT Sport』に対して同氏は次のように語る。
「今日の彼は本当に素晴らしかったね。今後にもかなり期待が持てる内容だったよ。ゴール前における冷静さは群を抜いていた。彼がシュートを放つたび、GKにとってはノーチャンスだと感じたね。過去に彼はフィニッシュワークに関して疑問を持たれたこともあった。しかし、今の状態を継続できるならば今季は25ゴールほど決めるだろう」

「特に2点目は鮮やかで、まるでファン・ニステルローイのゴールを見ているかのようだったよ。相手DFを巧みに躱してから決めた得点は、本当に素晴らしいものだった。一瞬の隙も見逃さず、チャンスがあればゴールを狙う。本当に今日のラッシュフォードはファン・ニステルローイを彷彿とさせるパフォーマンスだった」

巧みな足技とゴール前での驚異的な落ち着きぶりを披露したラッシュフォードの中に、スコールズ氏はかつて自身と共闘した元オランダ代表ルート・ファン・ニステルローイ氏の姿を見たと主張。同氏といえば現役時代にマンUでクラブ歴代5位となる通算150得点を挙げたレジェンドだが、現在のラッシュフォードは着実にその領域へと近づきつつあるのだろうか。

期待の若手から、紛うことなきマンUのエースへと成長した22歳のストライカー。ラッシュフォードが次に目指すのは、偉大な先人達の背中だ。

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