経験豊富なベテランが加入した影響は大きい
今季のアトレティコ・マドリードで最も注目されているのは誰か。
昨季までなら、ベンフィカから1億2600万ユーロもの移籍金で加わったFWジョアン・フェリックスが注目度No.1プレイヤーだった。その高額な移籍金に見合う実力があるのか試されるシーズンだったからだ。
しかし、今季フェリックスに関する話題は減少傾向にある。昨季フェリックスが苦戦を強いられたことも関係しているだろうが、それ以上にFWルイス・スアレスが加入した影響が大きい。
バルセロナが手放したスアレスはアトレティコを再びリーガの頂点へ導く可能性があり、開幕前からスアレスが何得点奪うかが大きな注目ポイントとなっていた。
フェリックスの影がやや薄くなったとも言えるが、間違いなくこれは良い流れだ。33歳と経験豊富なスアレスが大衆の注目を集めてくれるおかげで、フェリックスの負担が軽くなる。
『90min』もスアレス加入がポジティブな効果をもたらすと伝えており、今のフェリックスには昨季以上の自由が許されている。
昨季は退団したアントワーヌ・グリーズマンに代わってゴールとアシストを量産することが求められていたが、ゴール量産の部分は今季からスアレスが期待を背負うことになる。フェリックスの価値がゴール数だけで判断されることは無くなりつつあるのだ。
もちろんプレイの面でもフェリックスのチャンスメイク力とスアレスの決定力はアトレティコにとって大きな武器だ。リーガ・エスパニョーラ制覇へこのコンビが重要なカギを握っているのは間違いない。
先日行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ第2節のザルツブルク戦では、フェリックスが2得点を決めて勝利を手にした。
フェリックスにも昨季以上の得点数は期待されているが、それでもスアレス加入で少し肩の荷が下りたはず。20歳の若いアタッカーが期待を一身に背負うのは酷なシチュエーションだっただけに、スアレス加入は精神面でも大きな助けとなりそうだ。