なぜノイアーがいるのにバイエルン移籍決めた? 元同僚は23歳の決断に疑問

来季からバイエルンに加入するニューベル photo/Getty Images

「理解できない」

サッカー界において、GKの移籍というのは最も難しい決断の一つだろう。同ポジションにおけるレギュラーの座は1チームにつき1枠しか用意されていない。他のフィールドプレイヤーと違いコンバートが不可なGK。いくら将来有望な選手であっても、移籍先によりハイレベルな守護神がいれば瞬く間に試合に出場できず評価は下がってしまう。

しかし、そんなリスクを承知の上で“世界最高級守護神”の所属チームへ来季から加入することを決めた若手GKがいる。先日、シャルケからバイエルン・ミュンヘンへの今夏移籍が発表されたアレクサンダー・ニューベルだ。

現在バイエルンのゴールマウスを守っているのは、ドイツ代表でも正守護神を務めるマヌエル・ノイアー。今季で34歳を迎えたベテランだが、その実力は今もなお健在。クラブは彼の後継者としてニューベルを確保したようだが、ノイアー自身はこれからも長く正守護神を務める気満々の様子だ。そう簡単に若手へ世代交代させる気はないだろう。ニューベルにとって、バイエルンでの時間はしばらく難しいものとなることが予想される。
現在23歳ということを考えると、ニューベルは伸び盛りの大切な時期を控えで過ごすことが多くなる。この移籍が成長の妨げになると懸念する現地メディアも少なくない。実際のところ、その可能性は決して低くないだろう。そしてどうやら、ニューベルとシャルケ時代に共闘した元同僚もこの移籍はリスクが高すぎると心配しているようだ。

「ノイアーがNo.1だということを知っているのであれば、僕なら移籍したないね。理解できないよ。誰も彼らが事前に話し合っていた内容を詳しく知りはしないけど、間違いなくオススメはできないよ」

独『SID』へこのように語ったのは2015年から2017年までシャルケでチームメイトだったGKティモン・ヴェレンロイターだ。ニューベルより1つ年上の同選手。どうやら、歳の近い後輩の新たな挑戦をかなり心配しているようだ。たとえ契約の中に最低出場保証の条項があったとしても、ヴェレンロイターはこの移籍に懐疑的な目を向けている。

はたして、ニューベルのバイエルでの時間はどのようなものとなるのだろうか。世間ではノイアーの後継者と目されている同選手だが、早めに勝負を仕掛けなければ成長するチャンスをことごとく失ってしまうかもしれない。来季はドイツ若手守護神の新たなチャレンジから目が離せなくなりそうだ。

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