バルセロナでプレイすることは、多くのサッカー選手にとって夢だ。伝統ある名門に移籍することができれば、周囲はFWリオネル・メッシを筆頭に世界トップクラスのスターだらけ。理想郷とでも言うべきか。
だが、そんなバルセロナに加入することは至難の技。いくら自身が優秀なパフォーマンスを披露しても、チーム状況との兼ね合い等で彼らが自身を欲しがるとは限らない。それだけに、オファーを受けたと知った瞬間に飛び上がって喜ぶ選手も少なくはないだろう。
しかし、バルセロナからオファーを受けながらもそれを自らの意思で断った選手がいる。それも少し意外な存在だ。現在ワトフォード でプレイするセネガル代表FWイスマイラ・サールは、まだ19歳だった2017年夏にバルサからの誘いがあったことをクラブ公式サイトのインタビューで明かしている。
「僕は2017年にレンヌへ移籍したんだけど、あれは本当に土壇場の移籍だったんだ。バルセロナを選ばなかったというのは事実だよ。そこへ行ってベンチやBチームで過ごすのは嫌だったからね。試合に出たかったからレンヌに行くことにしたんだ。前から良い評判を聞いていたしね。フランスのクラブであるというのも、僕にとって重要なことではなかったよ」
バルセロナの一員となる名誉よりも、選手としての経験を優先したと語ったサール。バルサへ行っていたらどうなったかはわからないが、少なくとも現時点で十分な経験は得られていると言っていいだろう。今季はここまでワトフォードで20試合に出場して6ゴール4アシストを記録しており、キャリアの形成は順調だ。
このまま成長を続ければ、いずれはバルサからの再オファーもあるか。その時は同クラブもサールを主力級と見込んでの誘いとなることだろう。一度オファーを断った男が数年の時を経てバルサ行きを決断、なんてことが今後起こるかもしれない。
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