リーグ下位と苦戦しているチームで日本人選手がどう振る舞えばいいのか。これは海外組にとって1つの大きなテーマとなる。
スコットランドの国内リーグで最下位に沈むハーツに所属するMF食野亮太郎もそうだ。マンチェスター・シティからのレンタルでハーツに加わっている食野は、高い技術を持つアタッカーと認められている。
ところが、指揮官がダニエル・シュテンデルに交代してから食野の出番が減少している。スコットランド『Not The Old Firm』も「食野の才能を否定するものは何もない。しかし才能と豊富なスキルを持つ創造的な選手のチャンスがなぜ限られているのか?」と疑問視している。
理由の1つに挙げられたのは、シュテンデルが実践するゲーゲンプレスのスタイルに合っていないということ。リーグ最下位のチームということもあり、ハーツは難しい戦いを強いられる機会の方が多い。守備の部分からチームを構築するのは自然な流れと言えよう。
同メディアは食野がボールを持ち、スピードあるドリブルを仕掛けることを得意とする選手と評価している。しかし、90分を通して守備にハードワークする戦いは得意なものではないと分析されており、それが食野のチャンスが限られている理由なのかもしれない。
「今のハーツは前線からよく守っているが、食野にはそのエンジンがない。シュテンデルの要求に応えるまでは時間がかかるかもしれないが、ハーツにはその時間がない。彼らには早急な結果が必要だ」
最下位のハーツとしては勝ち点が必要であり、食野の適応を待つよりプレッシングスタイルに合う別の選手を起用する方が得策との考えか。指揮官の好みに合わせていくのも選手の重要な仕事だが、東京五輪までに食野は状況を変えられるだろうか。
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