仏代表は選手は凄いけど監督デシャンはどうなの? EURO2016も逃した指揮官の手腕に疑問

フランス代表を指揮するデシャン photo/Getty Images

期待通りの結果とは言えないゲームも

フランス代表はロシアワールドカップで優勝候補の一角に挙げられるチームだ。才能のある若手が数多く揃っており、アレクサンドル・ラカゼットやアントニー・マルシャル、アドリエン・ラビオらでもメンバーに入れなかったことは大きな話題を呼んだ。選手層の面でフランスはトップレベルだ。

しかし英『BBC』は、そんなタレント集団を率いるディディエ・デシャンは本当に優れた指揮官なのかと疑問を抱いている。デシャンは2012年夏よりフランスを指揮しているが、何度か首をかしげたくなるゲームもあった。最もサポーターを失望させたのは自国開催だったEURO2016決勝・ポルトガル代表戦だ。戦力的にポルトガルを上回り、しかも相手のエースであるクリスティアーノ・ロナウドが前半25分に負傷交代。フランスが大会を制する理由は揃っていた。しかしフランスは90分間で相手を崩すことができず、延長戦でエデルに得点を許して敗れた。デシャン政権最悪の記憶の1つだ。

またロシアワールドカップ欧州予選ではベラルーシ、ルクセンブルクといった格下と引き分けたり、スウェーデン代表には1-2の逆転負けを喫したこともある。さらに日本でも注目を集めた今年3月のコロンビア代表との親善試合では2-0とリードしながら2-3にひっくり返されるという失態も演じている。コロンビア戦はあくまで親善試合だが、後半からギアを上げてきたコロンビアにフランスが対処できなかったのは事実だ。こうした不測の事態はワールドカップ本番でも必ず起こるはずで、その時デシャンが正しい判断を下せるのか疑問はある。
デシャンは選手として1998フランスワールドカップを制するなど、選手としての実績と知名度は抜群だ。しかし、まだ名将とは呼びづらいところがある。同メディアは「デシャンは現フランス代表のベストメンバーを理解しているのか?彼らの能力を引き出す最善のシステムでプレイしているのか?」と疑問を投げかけており、ロシアでは選手以上にデシャンの采配が大きなカギとなりそうだ。

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