アーセナルで名将となったヴェンゲル 英紙が振り返るアンリ、ヴィエラら補強BEST5!

アーセナルで811試合を指揮したヴェンゲル photo/Getty Images

近年はヒットがないか

アーセナルを率いるアーセン・ヴェンゲルは若手にチャンスを与えることで有名な指揮官で、これまで数多くの選手がヴェンゲルの下で育ってきた。しかし、ヴェンゲルが2000年代前半に大きな成功を収めることができたのは優秀な選手を獲得してきたからだ。英『FourFourTwo』は、ヴェンゲルが元マンチェスター・ユナイテッド指揮官アレックス・ファーガソン氏の記録を超えるプレミアリーグ通算811試合目を達成したことを受け、これまでのベストな補強を振り返っている。

1.ティエリ・アンリ

ヴェンゲルの補強戦略の中で最もヒットしたのがアンリの獲得と言える。1998-99シーズンはユヴェントスで苦戦していたアンリを獲得し、センターフォワードとして固定。これが見事に機能し、アンリはヴェンゲルを名将に押し上げた。ヴェンゲル政権を振り返るうえでアンリは忘れることのできないストライカーだ。アンリ在籍時にヴェンゲルは伝説の無敗優勝を含めプレミアリーグを2度、FAカップも3度制している。
2.パトリック・ヴィエラ

アンリと同じく無敗優勝のチームを中盤から支えたのがヴィエラだ。まだ欧州の舞台で結果を出せていなかった19歳のヴィエラにヴェンゲルが目をつけ、1996年に獲得。そこで190cmを超える大型MFの才能は開花し、ワールドクラスのMFへと成長することとなった。若手の才能を見抜き、トップレベルまで育てたヴェンゲルの育成力が際立った補強と言える。同メディアはまだヴィエラの穴は埋まっていないと指摘しており、今のアーセナルには攻守両面において高いレベルでこなすヴィエラのような選手が不足している。

3.ロベール・ピレス

アンリ、ヴィエラと同じくフランス人選手のMFピレスは、すでにフランス代表デビューも果たしていた存在だった。そのピレスを2000年に獲得し、アンリやデニス・ベルカンプらを活かすアタッカーとして活躍。同メディアはフレドリック・ユングベリを含め象徴的な攻撃のピースの1つだったと伝えており、当時ヴェンゲルが獲得したフランス人選手は面白いようにヒットした。

4.ソル・キャンベル

無敗優勝を達成したチームの最終ラインにおいて欠かせない存在だったDFキャンベルは、宿敵トッテナムから獲得した選手だ。この禁断の移籍は大きな話題となり、トッテナムサポーターの怒りを買うことになった。同メディアはヴェンゲル史上最も大胆な補強と伝えており、今のヴェンゲルからは想像しにくい動きだ。結果的にこの補強は当たったため、ヴェンゲルの目利きは正しかったことになる。

5.ロビン・ファン・ペルシー

当時21歳の年齢ながら世界から注目を集めていたFWファン・ペルシーを2004年にフェイエノールトから引き抜いたヴェンゲルは、そこからの8年間でワールドクラスのストライカーへと成長させてみせた。チームにとってアンリの存在が大きすぎたが、ファン・ペルシーを成長させたことで比較的スムーズに穴を埋めることができたのではないだろうか。同メディアはヴェンゲルの補強戦略の中で最後にヒットした選手と伝えており、ファン・ペルシー以降は大ヒットと呼べる補強がなかったとの見方を示している。MFセスク・ファブレガスの獲得も2003年だったため、最後の大ヒットがファン・ペルシーとの見解も間違いではないだろう。

同メディアは今回この5人を選んだが、全て2000年代前半の補強だ。当時と比較するとプレミアリーグの環境も大きく変わっているが、当時のように再びヴェンゲルに大ヒットを飛ばしてほしいと願っているサポーターも多いだろう。ファーガソン氏の記録をも超えたヴェンゲルが狙うは再びのプレミア制覇だが、そのためには当時のようなインパクトのある補強が必要だ。

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