最前線の定位置確保へ
今夏にリヨンからFWアレクサンドル・ラカゼットを獲得したアーセナルでは、当然ラカゼットがセンターフォワードのポジションを確保すると思われていた。さらにラカゼットとはタイプが異なる選手として、オリヴィエ・ジルーがプランBになるとの見方だった。また移籍問題に揺れたものの、アレクシス・サンチェスも最前線を担当できる選手だ。
ところが、今季ここまで想定外のスタートを切ったのがダニー・ウェルベックだ。ラカゼットの加入もあってウェルベックにとっては難しいシーズンになるかとも思われたが、指揮官アーセン・ヴェンゲルはウェルベックを信頼している。
ラカゼットをシャドーストライカーの位置で起用するケースもあり、ウェルベックは予想に反して最前線のポジションを掴みつつある。9日のボーンマス戦では2得点を挙げる活躍を見せ、開幕4試合で3ゴールと勢いに乗っている。
英『Daily Mail』によると、ウェルベックはスタートから好調を維持できている理由の1つにプレシーズンを挙げている。ウェルベックは「ここ2シーズンはプレシーズンを満足にこなせず、それが少し難しくさせていたんだ。今季はプレシーズンをこなせたことを嬉しく思っている」と手応えを口にしている。
近年のウェルベックは怪我に悩まされてきたが、身体能力は抜群だ。フィットした時には確かな違いを生み出すことができる。特にボーンマス戦の2点目はその身体能力をフルに活かしたゴールで、ウェルベックはチームに欠かせないオプションの1つになりつつある。
あとは怪我をせずシーズン終盤まで戦ってくれることを願うばかりだが、ウェルベックはこのままセンターフォワードの座を確保できるのか。予想に反するロケットスタートを切っている。