バスティアン・シュバインシュタイガー、シャビ・アロンソ、フィリップ・ラームと、近年バイエルンではベテラン選手がチームを去る、あるいは現役を引退する決断を下してきた。その代わりに中盤ではチアゴ・アルカンタラ、今夏獲得されたコランタン・トリッソなど若い選手が入ってきており、世代交代が進んでいるといった印象だ。
しかし、両翼だけはどうしても世代交代できない。34歳のフランク・リベリと33歳のアリエン・ロッベンは未だにチームの顔で、このポジションだけは世代交代が進まなかった。指揮官が誰に代わっても2人の重要性に変化はなく、ジョゼップ・グアルディオラの下でも2人は主役だった。英『Daily Mail』は2人の能力が高すぎることが問題と指摘しており、後継者がいないことを問題視している。
近年では若いキングスレイ・コマン、超高速ドリブラーのドウグラス・コスタらがそのポジションを争ってきたが、やはり2人には敵わない。現在指揮を執るカルロ・アンチェロッティの下でコマンは満足な出番が与えられず、コスタも今夏ユヴェントスに去っている。このままでは新シーズンも「ロベリー」がサイドを支配する流れとなるだろう。
両者ともキャリアの終わりは確実に近づいており、バイエルンは代役を見つけておかなければ大変なことになる。長期的な視点で見るならコマン、あるいは今夏ブレーメンから獲得したセルジュ・ニャブリとなるのだが、彼らとロベリーでは能力に大きな差がある。同メディアは「バイエルンの唯一の問題はロッベンとリベリがこれまでと変わらず華麗であること」と伝えているが、今後どうやって2人の後継者を見つけていくつもりなのか。これは大きな課題となっている。