ジダンはラッキーマン?それとも名将か 35試合連続無敗に絡む「運」と巧みな選手起用

自身も認める運の強さ

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クラブ記録を更新したジダン photo/Getty Images

チャンピオンズリーグやクラブワールドカップなど過密日程を考慮してクリスティアーノ・ロナウドなど主力の一部をベンチにも入れずに10日のデポルティーボ戦に臨んだレアル・マドリードは、終盤にマリアーノとセルヒオ・ラモスが得点を決めて3-2の勝利を収めた。これで指揮官ジネディーヌ・ジダンの無敗記録は35まで伸び、クラブ記録を更新することとなった。

ジダンは今回もロスタイムにラモスがゴールを決めるなどラッキーな形で勝利をもぎ取ったことについて、「選手時代から運があると感じていた」とコメントしているが、最近 は本当に終盤の得点が目立つ。これはジダンの手腕によるものなのか、それともラッキーによるものなのか。

先日のバルセロナとのクラシコも試合終了間際にラモスがヘディング弾を決めて勝ち点1を拾い、その前のスポルティング・ヒホン戦では後半に相手がPKを失敗。これが決まっていれば同点で試合を終えていた可能性もある。さらにその4日前のUCLスポルティング・リスボン戦では後半42分にFWカリム・ベンゼマが勝ち越し点を決めるなど、ジダンの無敗記録更新には終盤のドラマが欠かせなかった。これは全て実力で片付けられるものなのか。
ただし、選手の起用法は巧みだ。今回の試合ではイスコとハメス・ロドリゲスが揃って先発したが、スペイン『MARCA』によれば2人が揃って先発するのは8ヶ月ぶりのことだ。最後に先発した4月のヘタフェ戦は両者揃って得点を決めて5-1で勝利しているが、2人がスタメンに揃って名を連ねるのがそれ以来というのは興味深い。

2人とも今冬に放出されると言われていた選手だが、ジダンは巧みにローテーションしながら選手の不満を解消させている。イスコもサポーターのハートをがっちり掴み、ハメスも出場した試合ではアシストを決めるなど好パフォーマンスを披露している。こうした選手起用のアイディアはジダンの手腕と言えるだろう。

確かな手腕と少しの運こそ、ジダンが名将に近づいている理由だ。運も実力のうちとは言うが、ジダンは現役時代と同様に指揮官でも運を味方につけて世界トップレベルの存在になれるか。

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