マンCはすでにグアルディオラの後任まで決めている? 彼らが描く壮大なプランとは

グアルディオラ招聘の意味

ジョゼップ・グアルディオラの招聘に必死になっているマンチェスター・シティには、我々が想像する以上に壮大なプランが存在するのかもしれない。彼らはマンCをただ強くするためだけにグアルディオラ招聘を狙っているのではなく、長年にわたって考えてきたモデルを完成させるためにグアルディオラを求めているのだ。

英『デイリー・メール』によると、マンCはこれまでグアルディオラを招聘するにふさわしいクラブになろうとしてきた。その取り組みの1つがワールドクラスの選手の獲得で、圧倒的な資金力を武器にロビーニョやセルヒオ・アグエロらビッグネームの獲得に動いてきた。ひとまずプレミアリーグを制するだけの力は手に入れたが、チャンピオンズリーグを制する力はない。バルセロナやレアル・マドリードと比べるとタレントの質も劣り、世界のトップを張るには不十分だ。そこで、マンCはグアルディオラのネームバリューを使ってさらなる大物の獲得にも繋げたいとの思惑がある。

また、今の実力を維持するには今後も大金をばらまいてスター選手を獲得していかなければならない。経営陣はそのやり方をどこかで止める必要があると感じており、ゆくゆくはファーガソンがやっていたようにアカデミーで育てた選手をトップチームに引き上げるモデルの完成を考えている。グアルディオラはバルセロナで下部組織から複数の選手を引き上げた実績もあり、そのやり方を好んでいる。そこでマンCはアカデミーの充実に大金を投じ、設備など環境面を既存のビッグクラブ以上に整えたのだ。これもグアルディオラ招聘に繋げるためだ。その成果が徐々に表れており、ケレチ・イヘアナチョのようにユースから引き上げた選手がトップチームでも結果を残すようになってきている。

グアルディオラの力でアカデミーで選手を成長させる1つのモデルを完成させたあとは、それをのちの世代へと継承していかなければならない。マンCはその先に世界トップの座があると考えており、すでにグアルディオラの後継者に目星をつけている。それがニューヨークシティFCの指揮官に就任したパトリック・ビエラだ。ニューヨークシティFCはマンCと同じシティ・フットボール・グループの傘下にあるクラブで、経営陣はグアルディオラの退任と同時にビエラをマンCの指揮官に招聘するプランを練っている。

グアルディオラで完成させるのではなく、モデルを作ってもらう。それを使ってサッカー界を長く支配していくことこそマンCが狙っているものだ。果たして彼らは思惑通り、数年後にサッカー界を支配しているのだろうか。

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