12日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント・プレイオフ1stレグでちょっとしたサプライズを起こしたのは、ベルギーの名門クラブ・ブルージュだ。
イタリアのアタランタと対戦したブルージュは、ホームでの1stレグを2-1のスコアで制した。ブルージュも実力あるベルギーの名門だが、それでも昨季ヨーロッパリーグ王者アタランタの方が前評判は上だった。まだ2ndレグが残っているとはいえ、この結果はちょっとしたサプライズと言えよう。
今回のパフォーマンスをベルギー代表に繋げたいと語ったのは、ブルージュのキャプテンとして勝利に貢献した32歳MFハンス・ヴァナケンだ。
ヴァナケンはブルージュで通算488試合をこなしてきた同クラブのレジェンド的存在であり、若い頃はロンメル、ロケレンと、ベルギー国内でのプレイを続けてきた選手だ。その中でベルギー国内リーグを6度制覇し、リーグMVPにも3度選ばれた。今季も全コンペティション合わせて9ゴール12アシストの成績を残しており、攻撃的MFとして国内で高い評価を得てきた。
ただ、ベルギー代表でのキャリアは限定的だ。23キャップを記録しているものの、ワールドカップ本大会の出場はゼロ、EURO本大会も僅か1分間出場したのみだ。世代の近いところにエデン・アザールやケビン・デ・ブライネら黄金タレント陣がいたこともあり、ヴァナケンはなかなか代表と縁がなかったのだ。
ヴァナケンが最後に代表でプレイしたのは2022年のことだが、まだベルギー代表でのプレイを諦めてはいない。ベルギー『Het Nieuwsblad』によると、ヴァナケンは今のパフォーマンスを代表監督が見ていてくれればと語っている。
「アタランタに対して力強いパフォーマンスを見せる必要があった。相手は高い位置からマンツーマンでプレスをかけてくるから、難しい戦いだったね。それでも2-1は良い結果だ。先手を打てたし、今回のようなプレイを見せればチャンスはある。僕個人のパフォーマンスレベルも良いと思っている。まだ代表監督のことを十分に知らないけど、僕もそこにいられればと思う」
ベルギー代表は成績不振からドメニコ・テデスコを解任し、新たにリュディ・ガルシアを迎えている。新監督の下で選手選考の基準も変わってくるはずで、ヴァナケンにもチャンスはあるかもしれない。目指すは2026ワールドカップ出場で、国内で戦い続けるヴァナケンはブルージュでのパフォーマンスから代表へ割って入りたい考えだ。