6日、イングランド代表がEURO2024へ向けた招集メンバーを発表した。すでに招集していた33人の候補メンバーから7名の選手が代表から外れることになったのだが、落選組の1人になったのがマンチェスター・シティMFジャック・グリーリッシュだ。
マンCでベルギー代表FWジェレミー・ドクとの激しいレギュラー争いに巻き込まれていたとはいえ、グリーリッシュは今季もチームのリーグ制覇に貢献した実力者だ。それだけに今回の落選はイングランドでも大きな話題を呼んでいる。
英『sky Sport』はグリーリッシュを代表に入れておくべきだったのではないかと疑問を投げかけているが、同メディアのアンケートでも実に57%のサポーターがグリーリッシュの落選は間違った判断だと回答している。
確かに数字だけで見れば、今季のグリーリッシュはリーグ戦で3ゴール1アシストと印象的ではない。しかし、グリーリッシュは左サイドでタメを作ったり、ボールを持てる選手だ。中でも同メディアが評価したのが『ファウルをもらう技術』で、イングランドの場合はセットプレイからの得点も多い。グリーリッシュがファウルを誘うところからチャンスに繋げられたのではないかと考えているのだ。
「グリーリッシュはプレミアリーグの他のどの選手よりも多くのファウルをもらっており、昨季は90分あたり3.68回のファウルをもらっている。過去5シーズンで見れば合計451回もファウルをもらっていて、これは他のどの選手よりもはるかに多い。狭いエリアでボールを保持する能力は、時に危険な状況を生み出す。それは直接的なゴールやアシストとは違うが、得点へと繋がるステップにはなり得る。代表戦におけるセットプレイの重要性は監督のサウスゲイトもよく理解しているはずだ。2018年のワールドカップでは、イングランドのゴールの75%がセットプレイのシチュエーションから生まれているのだから」
フィル・フォーデン、ブカヨ・サカ、コール・パルマー、エベレチ・エゼ、ジャロッド・ボーウェン、アンソニー・ゴードンら今回の代表メンバーは他にも2列目で存在感を放つ実力者が揃っているため、サウスゲイトもかなり悩んだに違いない。
グリーリッシュよりも若いゴードンやエゼも実力者ではあるが、グリーリッシュはマンCの一員として昨季の3冠達成など大舞台での経験も積んでいる。それをEUROに持ち込むことも出来たはずで、今回の代表選考は何かと議論を呼ぶことになりそうだ。