エンケティア、スミス・ロウらアーセナルの“ヘイルエンド組”はチームを去るのか 英メディアも厳しい評価

生え抜きのスミス・ロウはサポーターからの人気も高いが photo/Getty Images

出場機会失うアカデミー出身選手たち

今季のプレミアリーグを2位で終えたアーセナル。またもマンチェスター・シティに届かずという形となり、来季は打倒シティが大きなテーマとなっている。

指摘されているのはシティとのスカッドの差だ。ペップ・グアルディオラのチームは誰が出ても基本的に同じサッカーができ、クオリティが落ちにくい。ゆえに監督もターンオーバーを多用することができる。対してアーセナルはサブメンバーとレギュラーメンバーの間にやや差があることも事実だろう。ここが最終的な差となって表れたのではというわけだ。

今夏も積極的な補強が行われると推測できるが、補強ポイントは比較的はっきりしている。最前線と右ウイング、そしてMFを一枚。とくに最前線にニューカッスルのアレクサンデル・イサク、スポルティングCPのヴィクトル・ギェケレシュなど多くの噂が飛び交っている。しかし、獲得するからには選手の放出も行われなければならない。
そうなると、まず立場が怪しいのはFWエディ・エンケティアだ。前半戦は好調でイングランド代表にも初招集がかかったほどだったが、カイ・ハフェルツの9番起用がハマると徐々に出場機会が減少し、今年に入ってからの先発は一度もない。英『football.london』は年間の選手採点で「2024年はどの試合でも先発出場できず、ベンチから出場しても大きなインパクトを残せていない。今夏、ついにクラブを去ることになるようだが、他の場所でその疑いのない潜在能力を発揮できることを願う」と評し、「5」の評価点を与えている。

同じアカデミー出身のリース・ネルソンの立場も厳しい。大きな負傷などはなかったが、シーズン終盤にけが人が戻ってベンチの選手が豪華になると、彼はベンチメンバーから外された。左右のウイングができる選手だが、ブカヨ・サカの控えとしては計算されていないということがわかってしまった。また、左で使うにしてもレアンドロ・トロサール、ガブリエウ・マルティネッリに続く3番手だ。

エミール・スミス・ロウは最終節でもプレイしており、上記2人に比べると放出の可能性は低いかもしれない。しかし同メディアは「残念なシーズンだったといわざると得ない」「彼がいかに素晴らしい選手であるか、そうなれるかは垣間見えてきた。しかしその可能性を解き放つには移籍が必要かもしれない」と評しており、移籍も視野に入るだろうと示唆した。評点は「6」となっている。起用された試合ではいくつか惜しいシーンもあったが決めきれず、無得点に終わったシーズンでもあり、彼も進む道を決めるときかもしれない。チームがMFに一枚加えるのであれば、なおさら競争は熾烈だ。

ヘイルエンドと呼ばれるアーセナルのアカデミーが生み出した選手たちだが、来夏は揃って転機を迎えることになりそうだ。

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