アーセナルではラジャが作り出すチャンスが増えている? 「素早くワイドアタッカーを見つけることに特化している」

ラジャからの素早い展開が多くのチャンスを生み出す photo/Getty Images

アルテタが求めていたのはこれか

現在プレミアリーグ3位につけるアーセナル。序盤は昨季に比べて得点力不足が懸念されていたが、年明けからのここ3試合では10得点を決めており、やや得点力の改善を見せている。

英『The Athletic』によれば、ダビド・ラジャからの速攻が新しい武器となりつつあるという。ラジャが素早く展開するボールからいくつものチャンスが生まれており、例えば5-0で大勝したクリスタル・パレス戦では、ガブリエウ・ジェズスがラジャが素早く展開したスローを拾い、レアンドロ・トロサールの3点目につながった。このゴールは、たった2本のパスで完結している。

先日のリヴァプール戦でも、ラジャが素早く左ワイドのガブリエウ・マルティネッリめがけてフィードしたボールがチャンスを生み出した。イブラヒマ・コナテとの競争のような形になり、このシーンではコナテをぶっちぎったマルティネッリの圧倒的なスピードに目を奪われがちだが、ラジャのフィードの正確さも注目に値するポイントだ。
「ラジャの素早いスローとボレー(パントキック)は、ワイドアタッカーを素早く直接見つけることに特化している。(アーロン・)ラムズデールにもこれは可能だったが、ラジャがゴールに落ち着いた(正GKとなった)ようで、それが彼らのゲームに重要な優位性をもたらした」

これは今後も非常に役立つ要素となる可能性があると同メディアは綴っている。またデータサイト『FBREF』によれば、ラジャのロングボールの今季の成功数は「91」を記録しており、これはデクラン・ライスの「97」に次ぐチーム2位の数字である。

昨季躍進の立役者ラムズデールを干してまでラジャを起用することには批判の声もあったが、アルテタが求めていたものはこれだったのかもしれない。今季は引いた相手を崩すのにやや苦労していたアーセナルだったが、ラジャから始まる攻撃は多くの場合カウンターのような形となるため、ゴールに繋がりやすい。シーズン後半に、アーセナルはひとつ有効な武器を手に入れたようだ。

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