欧州主要リーグを離れた選手を代表チームに呼ぶべきなのか。最近はサウジアラビアへ向かう選手も増えているが、これは定期的に語られるテーマだ。
スペイン『as』が注目するのは、今夏にチェルシーからアル・イテハドへと移籍したMFエンゴロ・カンテ(32)だ。
カンテといえば2018年のワールドカップ・ロシア大会を制したフランス代表の主軸メンバーであり、当時は世界最高のセントラルMFとして高い評価を得ていた。
しかし、近年は筋肉系の故障が増加。チェルシーでの稼働率も落ちてしまい、昨年のワールドカップ・カタール大会も欠場している。
今夏にサウジアラビアへ向かったこともあり、カンテの全盛期は過ぎたとの見方もあるだろう。ただ、アル・イテハドではフル稼働が続いているのだ。
ここまでは怪我の問題もないようで、ここまでリーグ戦9試合のうち7試合にフル出場。アジア・チャンピオンズリーグでも2試合続けて先発している。
同メディアはカンテに復活の兆しが見えてきたと取り上げており、再びフランス代表に入る日も近いのではないかと見ている。
「カンテはサウジアラビアにて11試合連続で先発出場しているが、これは数か月前には考えられなかった出来事だ。怪我が続いた頃のカンテはまるで現役を退いた元サッカー選手のようで、再び最高のカンテが見られるとは予想されていなかった。今の彼はそれを達成しているのだ。ヌーノ・エスピリト・サント率いるアル・イテハドの中盤の要だ」
「この素晴らしいパフォーマンスにより、ディディエ・デシャン監督が再びフランス代表への招集を検討するのではとの噂も出ていた。今回はそうならなかったが、そう遠くないうちに青いシャツに袖を通す可能性がある」
今月のフランス代表メンバーには、MF枠でモナコのユスフ・フォファナ、ユヴェントスのアドリエン・ラビオ、レアル・マドリードのオーレリアン・チュアメニとエドゥアルド・カマヴィンガ、アストン・ヴィラのブバカル・カマラが招集を受けている。ここも世代交代が進んでいるエリアで、サウジアラビアに向かったカンテが必要かは意見が分かれるかもしれない。
しかし、カンテの能力は誰もが知るところだ。欧州を離れたとはいえ、コンディションが上がっているのであればテストする価値がある。最後の代表戦は昨年6月のネーションズリーグ・デンマーク戦となっているが、カンテは再び世界最高のセントラルMFと呼ばれた頃の輝きを取り戻すのか。