今季リベルタドーレスで《10戦11ゴール》の大暴れ それでもアルゼンチン代表に呼ばれたことのない35歳の点取り屋

フルミネンセで活躍するヘルマン・カノ photo/Getty Images

フルミネンセでは119戦79ゴールと驚異の活躍

南米の頂点を決めるコパ・リベルタドーレス2023も準決勝1stレグを消化した。ベスト4に残っているのは、ブラジルよりフルミネンセ、インテルナシオナル、パルメイラス、そして残り1チームがアルゼンチンよりボカ・ジュニアーズだ。

近年の流れ通りブラジルのクラブが強さを発揮しているが、注目したいのは得点ランキングだ。現在得点ランキング首位に立っているのはフルミネンセのFWヘルマン・カノで、ここまで10試合に出場して11ゴールと見事な成績を記録している。準決勝では同じブラジルのインテルナシオナルと対戦したが、1stレグでもカノは2ゴールを奪っている。チームは2-2で引き分けており、2ndレグは10月5日に行われる。

恐ろしいのは、アルゼンチンの選手層だろう。現在35歳のカノはアルゼンチン出身の選手で、フルミネンセに加入した2022年より通算119試合で79ゴールと驚異的な得点ペースを記録している。ブラジル1部リーグでは昨季26ゴールを奪って得点王も獲得しており、ブラジル国内では恐怖のベテランストライカーとなっているのだ。
ただ、カノはアルゼンチン代表でプレイした経験がない。成績的には申し分ないはずだが、それだけ前線の層が厚いということだ。

母国アルゼンチンのラヌースよりキャリアをスタートさせてから、カノはコロンビアやパラグアイ、メキシコ、そして現在のブラジルと、中南米でのプレイを続けてきた。欧州では1度もプレイしていないのだが、実力的には欧州トップリーグでも活躍できただろう。

今季のリベルタドーレスは得点ランク2位がアトレチコ・ミネイロFWパウリーニョで7ゴールとなっているが、すでにアトレチコ・ミネイロは敗退している。ベスト4に残っているチームではパルメイラスFWアルトゥールの5ゴールがカノに次ぐ数字となっており、このままカノが得点王に輝く可能性が高い。年齢は35歳とベテランだが、得点ペース的にもカノは今が全盛期と言えそうだ。

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