ナポリ、インテル、ミラン、躍進のセリエA勢にイタリア人選手少なく…… アズーリ復活へエースが見当たらない

絶好調ナポリも外国人選手の活躍が目立つ photo/Getty Images

2026年のW杯へ長い旅は続く

イタリア代表完全復活への一歩となるのだろうか。今季のチャンピオンズリーグでは、イタリア勢のナポリ、インテル、ミランが1stレグで勝利を収めた。3チーム揃ってのベスト8入りも夢ではない。

自国リーグの強化が代表チームの強化に繋がる部分もあるため、セリエAの競争力が上がるのは喜ばしいことだ。

ただ、イタリア代表監督ロベルト・マンチーニは肝心のイタリア人選手が少ないと不安も口にしている。
「チームはイタリアだが、イタリア人選手はあまり多くない。これは問題だ。イタリア人選手がもっとプレイする時間を増やせるよう願っている。セリエAのクラブが欧州で結果を残していることはハッピーだけどね。多くのトロフィーを手にするときがきたんだ」(伊『Sportmediaset』より)。

CLベスト16でFCポルトと対戦したインテルでは、DFフランチェスコ・アチェルビ、アレッサンドロ・バストーニ、マッテオ・ダルミアン、フェデリコ・ディマルコ、MFニコロ・バレッラとイタリア人選手がスタメンに名を連ねているが、やや守備陣に偏っている。

トッテナムを1-0で撃破したミランは、MFサンドロ・トナーリ以外は全員が外国人選手のスタメン構成で、フランクフルトを2-0で撃破したナポリはDFジョバンニ・ディ・ロレンツォとGKアレックス・メレトの2人だけがスタメンだ。

ヨーロッパリーグのベスト16に入ったユヴェントス、ローマにも言えることだが、イタリア人アタッカーが少ない。ローマにはニコロ・ザニオーロがいたが、2月にトルコのガラタサライへと移籍してしまった。攻撃の中心はアルゼンチン代表のパウロ・ディバラだ。

ユヴェントスにはモイーズ・キーンがいるが、1番手の座を掴んでいるわけではない。ユヴェントスにはセルビア代表のドゥシャン・ヴラホビッチ、ミランにはフランスのオリヴィエ・ジルー、インテルにはアルゼンチン代表のラウタロ・マルティネスにボスニア・ヘルツェゴビナのエディン・ジェコ、ベルギー代表のロメル・ルカク、ナポリにはナイジェリア代表のヴィクター・オシムヘン、ジョージア代表のクヴィチャ・クワラツヘリアといった強力な外国人アタッカーが顔を揃える。

イタリア代表はセンターフォワードの人材が不足しており、絶対的なエースが欲しい。リーズ・ユナイテッドで奮闘している19歳のウィルフリード・ニョントは楽しみな逸材だが、やや若すぎるか。

2026年のワールドカップへ向けてエースの完成は必要不可欠だが、セリエA上位クラブにイタリア人ストライカーを送り込んでいけるのか。現在のセリエA勢躍進も手放しでは喜びにくいのかもしれない。

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