W杯ではスタメン落ちも…… デ・リフトは“世界最高のCB”になれるのか

バイエルンでプレイするデ・リフト photo/Getty Images

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代表ではファン・ダイクの後継者になるべき選手

2019年に7500万ユーロの移籍金でアヤックスからユヴェントスへ、3年後の昨夏には6700万ユーロの移籍金でバイエルンへ向かったオランダ代表DFマタイス・デ・リフト。まだ23歳と若い選手だが、過去の移籍金額が示すように市場での評価は高い。

しかし、まだセンターバックとして完成していない部分もある。何より昨年のFIFAワールドカップ・カタール大会では、指揮官ルイ・ファン・ハールの信頼を掴み切れずスタメン落ちを経験。3バックは右にアヤックスのユリエン・ティンバー、中央にリヴァプールのフィルジル・ファン・ダイク、左にマンチェスター・シティのネイサン・アケが起用されており、デ・リフトは準々決勝のアルゼンチン戦も出番はなかった。

これは1つの挫折となったはずで、デ・リフトも独『 Münchner Merkur』にて「あの状況はショックだった。何かを変え、新しいことにチャレンジしなければならなかった」と振り返っている。
問題は来年のEURO2024、その後のワールドカップ2026年大会だ。指揮官はロナルド・クーマンへ交代し、最近はオランダのディフェンスリーダーであるファン・ダイクの評価が怪しくなってきている。来年のEURO2024はまだしも、次のワールドカップにファン・ダイクが参戦できるかは分からない。

2026年を迎える頃にはデ・リフトも中堅世代へと入っているが、オランダの最終ラインを束ねるリーダーになっているだろうか。オランダでは他にもニューカッスルのスフェン・ボットマンなど優秀なセンターバックが揃っており、今後も激しいポジション争いが予想される。デ・リフトの立ち位置も安泰ではなく、レギュラー確保へアピールが必要だ。

まずはバイエルンで評価を確固たるものにしたいところで、ダヨ・ウパメカノとのコンビでブンデス&チャンピオンズリーグ制覇を成し遂げたい。ポテンシャルは確かなはずだが、次回のワールドカップまでに世界最高級センターバックとの評価を手に出来るのか。消化不良に終わったカタール大会からどう変わっていくのか楽しみだ。

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