FIFAワールドカップ・カタール大会も終盤に差し掛かっており、12月の下旬からプレミアリーグが再開する。今季はシーズン中にW杯が開催されており、よりタフなシーズンになるといえる。すでにアーセナルはガブリエウ・ジェズスを負傷で欠くというアクシデントに見舞われており、後半戦は総力戦になる。
リーグテーブルで首位のアーセナルを追うマンチェスター・シティもアーセナルの二の舞になる可能性があるチームだ。シティはサイドバックが手薄であり、トップタレントはカイル・ウォーカーとジョアン・カンセロの2人しかいない。両者ともにW杯でベスト8に残っており、疲労が心配される。
今夏の移籍市場でアンデルレヒトからシティにやってきたセルヒオ・ゴメスはウォーカーとカンセロの負担を減らせるプレイヤーである。
バルセロナの下部組織出身の22歳で、ボルシア・ドルトムント、アンデルレヒトを経由してシティに加わっている。本来は攻撃的なMFだが、アンデルレヒトでヴァンサン・コンパニに左SBにコンバートされた。シティでもそのポジションで起用されている。
ゴメスの立ち位置はアーセナルへ移籍したオレクサンドル・ジンチェンコの後任であり、シティらしくSBながら中央でボランチのように振舞ってビルドアップを活性化させる。ビルドアップでの貢献度、前線での攻撃への関与はジンチェンコとそれほど違いはない。マンチェスター・ダービーではアシストも記録しており、好発進を切った。
しかし守備時の対応がまだまだ物足りない。CLコペンハーゲン戦ではレッドカードの判定を受けて退場しており、そこからめっきり出場機会が減ってしまった。
「彼らは私がグループに溶け込むため大いに助けてくれた。このポジション(SB)は僕がプレイしたことのあるポジションだけど、違う役割を担っているから」
「イングランドのサッカーとスペインのサッカーはかなり違うが、居心地はいいし、チームメイトが助けてくれる。シーズン後半戦を楽しみにしている。すべての目標を達成できるように」
英『Manchester Evening News』ではゴメスがウォーカーとカンセロの2人に助けてもらったと話している。シティのSBの役割は通常とは異なるため、先輩の助言は大きく成長を助けるものだ。
シーズン後半戦は主力の疲労が予想されるため、若手や控えに出番が多く回ってくるだろう。FAカップやカラバオカップといったカップ戦も控えており、ゴメスの活躍に期待だ。