“繋げるセンターバック”が当たり前の時代に バルサ理想のDFだったピケは世界のトレンドを変えた

バルサの最終ラインに欠かせなかったピケ photo/Getty Images

グアルディオラ政権下での活躍は衝撃的だった

今月3日に現役引退を表明したバルセロナDFジェラール・ピケ。35歳で迎えた今季は出番が少なくなっていたが、それでもピケがバルセロナにもたらしたものは大きい。

ジョゼップ・グアルディオラ政権で不動のセンターバックとなったピケは、現代サッカーのトレンドを生んだ1人と言ってもいいだろう。最初にコンビを組んだ先輩のカルレス・プジョルがファイター型のセンターバックだったのに対し、ピケはグアルディオラが求める足下の技術を備えたセンターバックだった。

今ではセンターバックのビルドアップ能力は必須の条件となっているが、グアルディオラ体制でのピケはセンターバック像を変える存在だった。その後ハビエル・マスチェラーノらともコンビを組んだが、ピケほどのテクニックを備えたセンターバックは少ない。
年齢を重ねてスピードが落ちたところはあるが、全盛期はハイラインを維持するバルセロナの最終ライン裏のスペースをカバーする役割も上手くこなすなど、バルセロナに欠かせないセンターバックだった。当時は世界最高のセンターバック候補の1人であり、直接的な後継者と呼べるセンターバックはそう簡単に見つからないか。

タイトルもリーガ・エスパニョーラを8回、チャンピオンズリーグを3回、国王杯を7回、クラブワールドカップとUEFAスーパー杯も3回ずつ制するなど、バルセロナで数え切れないタイトルを手にした。

スペイン代表でも2010年のワールドカップとEURO2012を制しており、プジョルやセルヒオ・ラモスとのコンビは非常に効いていた。

強いバルセロナ愛からライバルのレアル・マドリードと何度も舌戦を繰り広げていたのも印象的で、バルセロナには欠かせないセンターバックだったと言える。そのキャリアを振り返ると、センターバックのトレンドを変えた選手と言っても大袈裟ではないだろう。

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