久保・堂安が記録する“各リーグ4位のプレッシング数172回&177回” 日本代表W杯攻略のカギは前線の守備強度?

久保建英のように守備強度高く、それでいて攻撃での違いを作りだせる選手は多い photo/Getty images

守備が得意な選手が揃っている

今季からラ・リーガのレアル・ソシエダでプレイする久保建英。近年スペインでプレイしているが、ビジャレアルやヘタフェ、そして昨季のマジョルカでは伸び悩んでいるとの評価が下されており難しい時期を過ごしていた。が、ラ・レアルでその評価は覆っており、連日各方面から絶賛されている。

久保の強みとして高い攻撃性能が挙げられるが、今季見違えたのは守備強度である。1-0で勝利した直近のマジョルカ戦では3度の決定機を外してしまうなど決定力不足を露呈してしまったが、その裏では献身的な守備でチームに貢献している。データサイト『FBREF』によると、マジョルカ戦でのプレッシング数25回はチームトップの数字であった。これは1-2で勝利したセルタ戦でも同じであり、リーグ戦では2試合連続のことだ。またラ・リーガ全体でプレッシング数を見るとチームメイトのブライス・メンデスがトップで204回を記録。久保は172回でリーグ4番目に位置している。

近年アタッカーにこのような守備強度の高さが求められるようになっており、日本代表には久保のように守備で走りながら攻撃面でも輝ける選手は多い。
例えばフライブルクでプレイする堂安律がそうだ。久保同様にプレッシング数が多く、リーグ戦では現時点でチーム最多の177回、ブンデスリーガ全体では4位の成績を残している。堂安はデュエルの強度も高く、51勝はリーグで7番目。フライブルク内では断トツでトップである。

この守備強度はワールドカップ・カタール大会を戦う上で、非常に重要なものとなる。森保ジャパンはドイツ、コスタリカ、スペインと対戦することになっており、第1節(ドイツ戦)と第3節(スペイン戦)は相手にボールを握られ守備に回る時間が長いと予想できる。その際は自陣にブロックを敷いて耐えることになるのだが、前線からのプレッシングで相手のビルドアップを混乱させるのも一つの手だ。実際にアメリカ、エクアドルと対戦した9月の代表ウィークではハイプレスが機能しアメリカを破っている。9月は本戦でハイプレスを使用するためのテストゲームだった。

日本代表は久保や堂安、鎌田大地、前田大然とハイプレスを武器とするには打ってつけの人材がいる。守備強度を高めながら攻撃でも違いを生み出せる選手ばかりであり、森保一監督が彼らをどのように起用するのか注目だ。

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