シーズン通して計算できるのはカンセロのみ 弱点となる薄い選手層。それでもSBの獲得が進まない理由

現体制ではジョアン・カンセロへの依存度が高すぎる photo/Getty images

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求めるものが高すぎる

今夏の移籍市場で念願のストライカーを獲得したマンチェスター・シティ。そのアーリング・ハーランドは既に大活躍で、すでに20ゴール3アシストを記録している。出れば必ずゴールを決める勢いであり、止まることを知らない。

これでシティの弱みであった決定力不足はおおよそ改善されたが、まだシティには別の弱点である。それがサイドバックの層の薄さだ。

シティのSBはカイル・ウォーカー、ジョアン・カンセロ、セルヒオ・ゴメスの3人が基本メンバーであり、センターバックのジョン・ストーンズやネイサン・アケもこのポジションをこなすことがある。しかしウォーカーが負傷しその穴を埋めるはずのストーンズもいない。アケも怪我の多い選手であり、いつ離脱してもおかしくない。
そうなるとシーズンを通して計算できる選手がカンセロしかいなくなるのだ。ゴメスはいるが、今夏加わったばかりであり、一人として計算するのは難しい。直近のCLコペンハーゲン戦ではレッドカードを提示され一発退場となった。すでにCLはグループステージ突破を決めたが、次節26日のボルシア・ドルトムント戦に臨む本職のサイドバックはカンセロしかいない緊急事態となる。おそらく若手のリコ・ルイスやジョシュ・ウィルソン・エスブランドが試されるといえるが、どこまでクオリティを落とさずプレイできるのか。

ドルトムント戦は良いとしてもリーグ戦で同じ状況に陥ればかなり苦しくなる。首位を入るアーセナルは勝ち点を落とす気配はなく、次節リーズ・ユナイテッド戦でもしっかり勝ち点3を取るだろう。

今後もウォーカーの負傷離脱が続くようであれば、冬の移籍市場でSBを獲得すべきだ。今季はワールドカップ・カタール大会もあり、いくらカンセロが鉄人とはいえ彼だけに頼っていられない。

だが気になるのはシティが求めるSBへのクオリティの高さであり、英『The Athletic』によると、シティはマルク・ククレジャ獲得失敗後代役となるSBを探したが、求めるレベルの人材が見つからなかったようだ。そこでCBのマヌエル・アカンジ獲得に切り替えたという。

この考えが変わらなければ冬の移籍市場で新たなSBを獲得する可能性は低い。W杯でブレイクする選手にかける可能性もあるが、シティがそういったギャンブル要素の強い獲得をするとは思えない。ただSBの頭数を見る限り人員不足は確かであり、しっかりと獲得して弱点をなくしたい。

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