2013年に名将アレックス・ファーガソン氏がマンチェスター・ユナイテッド指揮官を離れて以降、クラブは指揮官選びで迷走してきたところがある。
まずはデイビッド・モイーズ、ルイ・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョと繋ぎ、結果を出した指揮官もいる。しかし念願のプレミア制覇は果たせず、モウリーニョも2018年12月に解任。
そこから暫定指揮官の立場を経て、マンUの指揮官を2021年まで務めたのがクラブOBのオーレ・グンナー・スールシャールだ。ファーガソン氏退任以降ではスールシャール体制が最も長く続いたが、あのままスールシャール体制を続けるべきだったと考えている選手がいる。
当時マンUでプレイしていたMFネマニャ・マティッチだ。マティッチは暫定指揮官も含めればモウリーニョ、スールシャール、マイケル・キャリック、ラルフ・ラングニックの下でプレイしてきたが、スールシャール体制にはそれなりの手応えがあったようだ。
「監督(スールシャール)の下ではプレミア2位、3位に入った。チーム内には2位で終わったことに納得していない雰囲気があったけど、今のチーム状況を見れば2位が素晴らしい結果だったことが分かるだろう。オーレにはもっと時間を与えるべきだったよ。キャリック、マッケナといったスタッフ陣も忘れてはならない。彼らはユナイテッドを復活させるべく正しい道を進んでいたんだ」
「オーレは素晴らしい監督だったし、僕たちは大きなことを成し遂げようとしていたんだ。だからこそ残念に思うよ。僕は彼のチームで中盤の第一候補というわけではなく、自分を使ってくれない監督を好きになったことは1度もなかった。過去の監督とは喧嘩もあった。でも、オーレは喧嘩をしなかった初めての監督だった。彼はスタメンに入らなかった選手のこともまとめ上げていた。彼はクラブのことを熟知していて、サポーターも彼を愛していたんだ」(『FourFourTwo』より)。
スールシャール退任後はキャリック、ラングニックを挟み、2022年より2年半にわたってエリック・テン・ハーグが指揮したが、結果が出たとは言い難い。現在はルベン・アモリムが指揮しているが、まだまだ成績は安定していない。スールシャール体制の方が安定感はあり、今も続投していれば結果は違っていただろうか。