ソン・フンミンをも脅かす恐怖の点取り屋に コンテがリシャルリソン獲得にこだわった理由

トッテナムで活躍するリシャルリソン photo/Getty Images

前線をどこでもこなす万能アタッカー

今夏積極的な補強に動いたトッテナムの中でも、目玉選手の1人だったのが総額6000万ポンドでエヴァートンから引き抜いたFWリシャルリソンだ。

トッテナムの前線はセンターフォワードのハリー・ケイン、左のソン・フンミン、右には今冬獲得したデヤン・クルゼフスキの3枚が揃っており、指揮官アントニオ・コンテは今季もこの3トップを先発に据えてきた。

リシャルリソンはバックアッパーからのスタートとなったわけだが、トッテナムがリシャルリソン獲得にこだわったことには理由がある。コンテが求めていたのは、3トップすべてのポジションをこなせるゴールゲッターだったのだ。
「我々が彼を獲得したのは、チームのクオリティを引き出すと同時に前線3枚をサポートできる選手と考えたからだ。昨季の我々はソン、ハリー・デキ(クルゼフスキ)がいて、バックアッパーにルーカス・モウラがいた。我々は3トップすべてのポジションをこなせる選手と契約しようとした。だからリシャルリソンの獲得に疑問はなかったし、アイディアが明確だったからすぐに彼と契約した。彼はデキよりもストライカー色の強い選手だが、同時にソン、ケイン、デキのポジションをこなせる。ローテーションしてもクオリティが低下しない。これは非常に重要だよ」(英『Squawka』より)。

コンテはリシャルリソン獲得についてこう語っていたが、この補強は早々に当たりと見てよさそうだ。リシャルリソンは6日に行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ初戦のマルセイユ戦で2ゴールを挙げる活躍を見せるなど、すでに戦力となっている。

しかも今季は開幕からソン・フンミンの調子が上がらず、昨季のプレミアリーグ得点王が未だ無得点と苦しんでいる。得点部分をケインとソンに頼ってきたところがあるため、クルゼフスキやルーカスよりゴール前で勝負できるリシャルリソンを確保できているのは大きい。ソン・フンミンの不振が長引く場合はリシャルリソンとスタメンを入れ替えることも可能だ。

今夏アヤックスへ売却したオランダ代表FWステーフェン・ベルフワインも魅力的なアタッカーではあったが、コンテの中ではルーカスやベルフワインよりもリシャルリソンが魅力的に映ったのだろう。この考えは今のところヒットしており、リーグ戦とチャンピオンズリーグで前線をローテーションしてもクオリティが大きく落ちる心配はなさそうだ。

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