ブンデスリーガ第2節シャルケ対ボルシアMGの一戦が行われた。シャルケには吉田麻也が、ボルシアMGには板倉滉と両チームに日本人選手が在籍しており、注目度が高いゲームになった。
そんな一戦で先制したのはホーム、シャルケだ。自陣からのロングカウンターを10番ロドリゴ・サラサールが完結させ、1-0とリードを得た。
それでも主導権を握るのはアウェイのボルシアMGだ。守護神のヤン・ゾマーやセンターバックの板倉、ニコ・エルヴェディ、中盤のクアディオ・コネを中心にボールを運び、相手の隙を狙う。
耐えきれなくなったのかシャルケの守備が決壊する。72分ヨナス・ホフマン、78分にはマルクス・テュラムがゴールを挙げ、1-2とボルシアMGが有利を得る。テュラムは開幕戦に続いてのゴールであり、2試合で2ゴールと好調を維持している。
後半アディショナルタイムに入り、このまま試合終了かと思われたが、シャルケが土壇場でPKを獲得。ボルシアMGはハンドでPKを取られており、痛恨のミスだ。キッカーのマリウス・ビュルターが確実に決め、2-2と日本人対決はドローに終わっている。
吉田、板倉共に先発フル出場となったこの一戦だが、存在感を示したのは板倉だ。開幕戦からスイス代表のエルヴェディと先発でコンビを組んでおり、2試合で3失点とゴールは許しているが、地元紙『Gladbach LIVE』での評価は悪くない。板倉はゴールを決めたホフマンやテュラムと同じく、チーム最高点のグレード2を獲得している(ドイツでは低い数字が高い評価)。
「古巣との対戦もあって序盤は不安定に見えたが、試合が進むにつれて自信を取り戻し、守備を機能させた」
地元紙からはこのような高い評価を得ており、実際のスタッツもクリア数9回、シュートブロック2回、タックル2回を成功させており、シャルケに立ちはだかる壁として相手の攻撃を防いでいる。空中戦でも8戦中6勝と186cmのサイズが光っており、何より前節ホッフェンハイム戦に続いてパス成功数がチーム最多の95本を記録している。成功率は91%から89%に下がっているが、ビルドアップではすでに守備陣のリーダーとして攻撃を支えている。
ホッフェンハイム戦でもそうだったが、板倉は非常に冷静な選手だ。昨季もドイツで戦ったことがアドバンテージとなっているのか、常に落ち着いて守備やビルドアップを行う。存在感は非常に頼もしく、スイス代表のエルヴェディと並んでもそん色はない。
フローニンヘンからシャルケ、ボルシアMGと順調にステップアップに成功している板倉。クラブに合わせてパフォーマンスも向上しており、ワールドカップ・カタール大会では日本代表の守備の柱として活躍してくれることになるだろう(データは『SofaScore』より)。