マンチーニがバロテッリを代表に呼ぶことはもうない? 2026年W杯に目を向けているイタリア代表

世代交代を進めるマンチーニ監督 photo/Getty Images

若手が躍動する新生アズーリ

先日のドイツ戦でイタリア代表デビューを飾り、いきなりゴールを決めた18歳のFWウィルフリード・ニョント。ロベルト・マンチーニ監督はこの6月の代表戦で多くの若手選手を抜擢し、世代交代を進めている。

そんな意図もあって、当落線上にいるベテラン選手がイタリア代表に呼ばれることはもうないのかもしれない。伊『calciomercato』によれば、マンチーニ監督はイングランド代表戦の前日会見にて、現在トルコで活躍中の31歳FWマリオ・バロテッリについて触れながら、若手を起用する意味について話した。

「私はマリオをとても愛していますし、もし彼が長年にわたって自分の能力を発揮してくれていたらきっと代表に戻ってきていたでしょう。もしかしたら10~12人の負傷者が出た昨年11月のスイス戦には招集してもよかったのかもしれませんね。サッカーでは何が起こるかわかりませんが、私たちは若い選手たちのことや、(2024年の)欧州選手権、そして2026年のワールドカップに集中し、優勝を目指さなければなりません」

バロテッリは現在トルコのアダナ・デミルスポルで活躍中。今季は18ゴールを挙げ、シュペル・リグの得点ランキング2位タイでシーズンを終えた。1月にはイタリア代表合宿に招集され、約3年半ぶりに代表復帰。しかし、3月のW杯予選プレイオフメンバーには選ばれなかった。

マンチーニ監督とバロテッリはかつてマンチェスター・シティで共闘。時に対立することもあったが2人は良い関係を築いており、マンチーニ監督がイタリア代表監督に就任したばかりの2018年5月にもバロテッリは代表メンバー入りを果たしていた。

イタリア代表は2大会連続でW杯行きを逃し、マンチーニ監督はすでに4年後を見据えて舵を切っている。この流れが続けばベテランが招集される可能性は低いだろう。

それでも近年30歳オーバーのベテランストライカーが多く活躍していることを考えれば、4年後に35歳のバロテッリにもまだチャンスはある。精神的に未熟な点が問題視されてきたバロテッリにとっては、むしろ30歳を超えたこれからが本領発揮となる可能性もある。再び欧州5大リーグで活躍するなどキャリアをV字回復させることができれば、文句無しでイタリア代表復帰をはたすことができるはずだ。

とは言え、4年後もバロテッリを招集するかしないか議論しているようでは不安だ。ニョントやジャンルカ・スカマッカ、ジャコモ・ラスパドーリといった若きアタッカーたちが、バロテッリのことを忘れさせるくらいの存在感を見せられると理想的だろう。バロテッリがいるにしろいないにしろ、4年後こそはワールドカップの舞台で躍動するイタリア代表の姿を見せてほしいところだ。

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