グリーリッシュはシティで“自由さ”を発揮できるか カンセロ、B・シウバが飛躍したシティ2年目の法則

今季はマンチェスター・シティで優勝を経験したジャック・グリーリッシュ photo/Getty images

22-23シーズンは勝負の年となる

ベテランのフェルナンジーニョが去り、前線にはアーリング・ハーランドとフリアン・アルバレスという2人のストライカーがチームに加入するマンチェスター・シティ。特に前線は以前まで偽9番を主流としており、新しい時代が幕を開けることになる。

22-23シーズンでシティ2年目となるジャック・グリーリッシュにも期待がかかる。21-22シーズンの夏の移籍市場でアストン・ヴィラから1億ポンドの高額な移籍金でやってきたグリーリッシュ。序盤は既存戦力とされる選手たちがEURO2020の影響で出遅れたこともあって左ウイングで存在感を示すが、徐々に序列が低下。怪我での離脱もあってプレイできない期間もあり、リーグ戦は26試合3ゴール3アシストに終わっている。

来季は目に見える数字が欲しい。グリーリッシュの強みは狭いエリアでのボールコントロールで、左サイドの高い位置で失わず相手を押し込むことができる。そこから一気に右サイドに展開し、リヤド・マフレズがフィニッシュする形は今季定番のパターンだった。それも非常に強力だが、グリーリッシュの突破力のなさもあって左サイドからの打開が見られないことが多かった。来季は左サイドでの選択肢を増やし、より驚異的な存在になることが評価を高める近道となる。
「ここでは(イングランド代表)もっと自由にプレイしているような気がする」

英『BBC』のインタビューを受けたグリーリッシュはクラブと代表での違いについてコメントしている。クラブでは「少し慎重にプレイしていた」とも話しており、21-22シーズンのグリーリッシュは本来の姿ではなかったようだ。代表での“自由さ”をクラブでも発揮することが来季の目標といえる。

実際にイングランド代表ではより伸び伸びとプレイしており、1-1と引き分けとなったドイツ戦では76分左サイドからのクロスで決定機を作り出した。残念ながらハリー・ケインは決められなかったが、1点もののラストパスであった。

ジョアン・カンセロにベルナルド・シウバとシティの選手は2年目で大きく化けることが多い。グリーリッシュもその法則でいえば来季の活躍に期待できる。本人も1年目は慎重になっていたと話しており、今後が楽しみなプレイヤーである。

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